週刊野球太郎
中学、高校、プロ・・・すべての野球ファンのための情報サイト

手に汗握る日米のプロ野球だけでなく、高校、大学、社会人野球でも、それぞれの「クライマックス」へ

『今週の野球みどころランキング』は、10月第3週に注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 今後の簡単な野球界のスケジュールは最後にまとめていますので、重要事項はチェックしてください!

池辺啓二、中川諒が引退
―――社会人野球

 社会人野球の秋季神奈川県企業大会が行われ、JX-ENEOSが東芝を延長10回タイブレークの末、2-1で破り優勝。この大会をもって引退する池辺啓二は有終の美となった。池辺は智辯和歌山高3年夏に甲子園制覇すると、慶應義塾大では4年春にベストナイン、秋にはリーグ優勝を果たした。そしてJX-ENEOSでは10年連続で都市対抗に出場。チームの主軸として2012年、2013年の都市対抗連覇に大きく貢献した。試合後にはナインから胴上げをされた。


 また、千葉・成田高時代に甲子園ベスト4にも進出した中川諒も引退。相次ぐ故障に悩まされ、活躍はできなかったものの、池辺同様ナインからの胴上げで野球人生を終えた。

29年ぶりの世界一へ、ロイヤルズが快進撃!
―――MLB

 29年ぶりの世界一を目指すロイヤルズの勢いが止まらない。1戦のみで行われるワイルドカードゲームと3戦先勝方式のディビジョンシリーズで延長戦3連勝を含む4連勝でアスレチックスとエンゼルスを一蹴すると、4戦先勝方式のアメリカン・リーグ優勝決定シリーズでもオリオールズに2連勝。これでポストシーズン6連勝とし、ワールドシリーズへ近づいている。青木宣親も攻守に存在感を見せ、この快進撃に貢献している。

 一方、ナショナル・リーグでもワイルドカードから勝ち上がっているジャイアンツが好調。中でもマディソン・バムガーナーが好調で、カージナルスとのリーグ優勝決定シリーズの第1戦では、先発し7回2/3を無失点で抑え、3-0の勝利に貢献。また、バムガーナーはポストシーズンにおける連続無失点を26回2/3とし、メジャーの最長記録を更新した。

立教大開幕6連勝、東都は駒大が首位浮上、首都は帝京大が里崎以来のVへ前進
―――大学野球

 東京六大学リーグで立教大が好調だ。開幕4連勝で迎えた11、12日の東京大戦でも連勝し、これで56年ぶりの開幕6連勝。1999年秋以来30季ぶりの優勝も見えてきた。また、東京大はこの敗戦により、リーグ戦84連敗となった。一方で、法政大は61年ぶりの7連敗で泥沼から抜けだせず、5位以下が確定した。12日の明治大戦で逆転勝利し、連敗はストップ。選手もスタンドも優勝したかのような喜びを見せた。

 東都大学リーグでは、7連覇を目指す亜細亜大と首位の駒澤大の一戦が行われ、駒澤大が2勝1敗で亜細亜大から勝ち点を奪い首位をキープした。駒澤大は1回戦でエース・今永昇太(3年・北筑高)が打ち込まれ、まさかの敗戦となったが、2回戦では駒澤大の1年生左腕・東野龍二(履正社高)が3回からのロングリリーフを9回まで無失点に抑える大活躍でタイに戻す。そして迎えた3回戦は今永が見事な修正能力を発揮し、12三振を奪い、3失点完投勝利。今週に行われる試合で、中央大が1敗し、駒澤大が連勝すると駒澤大の26季ぶりの優勝が決まる。

 首都大学リーグでは、帝京大が11日に2-1で東海大のリーグ戦33連勝を止めると、翌12日にも東海大に5-4で競り勝ち連勝。来秋ドラフト候補の西村天裕(3年・和歌山商高)が1回戦で完投、そして2回戦では4回からのロングリリーフで無失点に抑え、連投でチームの連勝に大きく貢献した。残り2戦の帝京大は18日、19日に行われる筑波大戦で連勝すれば、里崎智也(元ロッテ)を擁し優勝した1997年秋以来34季ぶりの優勝となる。

▲西村天裕(帝京大)

名門・PLが廃部危機!!
―――高校野球

 甲子園で春3回、夏4回の優勝を誇る大阪の超名門・PL学園高が、来年度の新入部員受け入れを停止したことがわかった。不祥事の起こった昨春以降、事実上の監督不在が続いており(現在は野球経験のない正井一真校長が監督をし、部員がサインを出している状況)、十分な指導ができないことが理由とされている。

 後任監督人事は依然として難航中。学校側が認めた指導者でもPL教団側が「教団への強い信仰心」を条件としているため頓挫するなど名門野球部の存続が危ぶまれている。そのPL学園高も参加し、来春のセンバツ出場につながる近畿大会が、18日から始まる。この大会で好結果を出すことにより今後の動きに変化が出るか、見守っていきたい。なお、北信越大会、東海大会も同じく18日に開幕する。

 秋季北海道大会は12日に決勝戦が行われ、今夏の甲子園にも出場した東海大四高が北海高を3-2で破り、秋季大会14年ぶりの優勝。2季連続の甲子園出場を確実にした。

 東京大会は11日に開幕した。1回戦から、早稲田実業vs日大三高、國學院久我山高vs東海大菅生高、関東一高vs桜美林高といった試合が組まれた。それぞれ、早稲田実業、東海大菅生高、関東一高が勝ちあがった。西東京同士でライバル関係になる早稲田実業vs日大三高では、7回コールド(10−3)で日大三高が敗れる意外な展開だった。

クライマックスシリーズ大激戦、侍ジャパンメンバー発表、野村謙二郎監督退任と真中新監督就任
―――NPB

 9日、都内のホテルで「2014 SUZUKI 日米野球」に出場する侍ジャパン28選手が発表された。先立って発表された前田健太(広島)や金子千尋(オリックス)ら6人に加え、大谷翔平(日本ハム)、藤浪晋太郎(阪神)など若手選手を中心に、22選手が追加された。

 対するMLBオールスターズの一部メンバーも発表された。プホルス(エンゼルス)、カノ(マリナーズ)といったネームバリューある選手、プイグ(ドジャース)やアルテューべ(アストロズ)など若い勢いある選手などが選ばれている。

 ヤクルトは、真中満チーフ打撃コーチを新監督として来季から3年契約を結んだことを発表した。2008年シーズンで現役引退し、2009年から2軍コーチ、2軍監督、1軍コーチとステップアップしてきた真中新監督。2年連続最下位からの躍進を目指す。他球団では西武、楽天、広島で監督の交代が行われる。西武はシーズン途中から指揮をとっていた田辺徳雄監督代行がそのまま来季の監督を務めることが決まっている。楽天も、今季、一時監督代行を務めた大久保博元2軍監督が1軍監督に昇格することが濃厚。クライマックスシリーズが始まる直前に発表された広島・野村謙二郎監督退任。来季は、緒方孝市野手総合コーチが監督に就任するのではないか、と報道されている。いずれも内部昇格で40代の若い新監督が誕生することになる。

 11日に始まったクライマックスシリーズファーストステージ。セ・リーグは阪神が1−0、0−0(延長12回引き分けコールドゲーム)というスコアで1勝1分とし、ファイナルステージ進出を決めた。これはクライマックスシリーズの規定として、第3戦目までしか試合は行わず、広島が阪神を上回ることがなくなったため、このような結果となった。

 一方、パ・リーグ。第1戦は、オリックス自慢の投手陣が勝負所で崩れ、3−6で敗戦。第2戦も8回、稲葉篤紀に勝ち越しタイムリーを打たれ、オリックスには暗雲が立ち込めるも、その裏、4番のT−岡田が逆転の3ラン本塁打で試合を決めた。1勝1敗となり、第3戦の結果に委ねられたが、台風19号の影響で13日の試合が中止に。試合は14日に順延される。なお、ファイナルステージは予定通り、15日からはじまる。


■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)』随時更新中。twitterアカウントは@you_the_ballad


【アマ野球スケジュール】

高校野球日程
すでに新チームは始動しています!
各都道府県大会は9月、各地区大会は10月に行われる

大学野球

明治神宮野球大会代表決定戦の予定と結果

北海道地区代表……東農大北海道

東北地区代表決定戦  10月25日(土)〜27日(月) 花巻球場

関東地区代表決定戦  10月27日(月)〜30日(木) 横浜スタジアム

東海・北陸・愛知三連盟王座決定戦 11月1日(土)〜11月3日(月) 名古屋市瑞穂公園野球場

関西地区代表決定戦  11月1日(土)〜11月4日(火) 大阪市南港中央野球場

中・四国地区大会   10月25日(土)  松山坊っちゃんスタジアム

九州代表決定戦    10月18日(土)〜10月26日(日) 福岡 ヤフオク!ドーム、福岡工業大学FITスタジアム

社会人野球日程

第40回記念社会人野球日本選手権大会は11月1日開幕

記事タグ
この記事が気に入ったら
お願いします
本誌情報
雑誌最新刊 野球太郎No.32 2019ドラフト直前大特集号 好評発売中
おすすめ特集
2019ドラフト指名選手一覧
2019ドラフト特集
野球太郎ストーリーズ
野球の楽しみ方が変わる!雑誌「野球太郎」の情報サイト
週刊野球太郎会員の方はコチラ
ドコモ・ソフトバンク
ご利用の方
KDDI・auスマートパス
ご利用の方