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【2015夏の高校野球】《南北海道観戦ガイド》有望選手と大会展望&地区勢力ピラミッド

7月19日〜25日(札幌市円山球場)

センバツ準V腕・大澤、雪辱期し進化中
二枚看板と強打の北海36度目の夏狙う

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●揺るがぬセンバツ準V右腕


 今春、全国のファンをうならせた東海大四の活躍。その立役者が道内屈指の右腕・大澤志意也(東海大四)だ。甲子園では最速141キロを記録したが、研ぎすまされた野球カンとテンポのよさは群を抜く。センバツで見せたストレート、タテ横のスライダーのコンビネーションに加え、スプリットの完成度が上がればまさに難攻不落、日本一を逃した悔しさをモチベーションになお進化を目指す。

 昨年のセンバツで完封デビューの伊藤大海(駒大苫小牧)は夏の疲労骨折を乗り越え、エースで主将の重責に挑む。重心を低くしてリリースを意識し、力のあるストレートを投げ込むが、課題は微妙なコントロール。不用意な四球を減らせば完全復活も近いだろう。

 北海の右腕コンビは切磋琢磨で成長した。主戦の渡辺幹理は、函館東シニア時代のチームメート・伊藤大海の活躍を尻目にケガに苦しみ昨夏はベンチ外もその後、復活。しなやかさには少し欠けるがその分、力感があり、スプリットでゴロを打たせる丁寧な投球が持ち味。攻守で渡辺を救うのは背番号8の山本樹だ。投げては渡辺とともに140キロ超のストレートを投げ込み、タテのスライダーで三振を奪う。

 道内屈指の大型右腕と注目された山本龍之介(札幌日大)だが、春は未登板のまま夏を迎える。本調子なら145キロに届くストレートも現段階では未知数。室蘭シニア時代から注目された外山悠汰(札幌第一)、球威では屈指の高氏祥太(立命館慶祥)も不本意な2年を経てラストサマーに懸ける。左腕では川端翔(北照)が球威で圧倒するが、注目したいのは?田将太(室蘭工・2年)。しなやかなフォームと投げっぷりが際立つ。


▲大澤志意也(東海大四)


☆★☆ 打者編 ☆★☆

●好選手がしのぎを削る


 1番・投手でも面白い伊藤大海、4番・投手もイケる川端翔、甲子園ではチーム最高打率の大澤志意也など投げて打っての好選手が揃う南北海道だが、野手では鎌仲純平(北海)の長打力が群を抜く。チーム打撃を叩き込まれる名門・北海で無死一塁の場面でも強攻させる規格外のパワーと期待感がある。強靭な足腰で右打席から右中間へ「引っ張る」3番・丹野涼介とのコンビは道内屈指の迫力。

 つないで粘って得点を重ね、しっかり守る東海大四で攻守の中心は冨田勇輝。左打席から広角に強い打球を打ち分け、外野手の頭を越える打球も増えてきた。三遊間の深いところからの送球にも注目したい。同じ遊撃手では、安田大将(駒大苫小牧)が左打席から懐の深い打撃を見せ、大きな打球を打てる。向山阿良大(札幌第一)は1番・三塁手だが、チーム一の強打者を1番に置く伝統に照らせば実質4番。冨田、安田に及ばないのは大舞台での実績のみ。

 捕手では甲子園で大活躍した小川孝平(東海大四)。独特の洞察力と冷静な判断が幾度も危機を救った。周囲を和ませる笑顔も魅力で、大澤とのコンビは絶妙だ。春の成長度では、8番・捕手の長谷川龍(駒大苫小牧)の献身的な姿が印象的。捕手には未完の大器も多く、笹原勇人(苫小牧中央)、石亀亮平(札幌創成)の迫力ボディについ大化けを期待してしまう。


▲鎌仲純平(北海)


☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●札幌勢に北照、駒苫がからむ展開


 センバツ準優勝の東海大四ら札幌勢に北照、駒大苫小牧がからむ展開になる。第1、第2グループの6校が頭一つ抜けているが、共通するのは投手力。絶対的エースの大澤を擁する東海大四、昨秋は準優勝、春は優勝し、渡辺、山本の二枚看板で36度目の夏を狙う北海を第1グループにした。札幌日大は山本、札幌第一は外山、駒大苫小牧は伊藤のコンディション次第で一気に駆け上がるだけの可能性がある。北照の左腕トリオは左の好打者にとって難敵だ。

地区勢力ピラミッド

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