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西武の救世主となるか!? 西武へ入団した謎多き外国人投手フィリペ・ポーリーノとは?


 西武がフィリペ・ポーリーノと契約した。昨年のWBSCプレミア12でもベネズエラ代表として登板していることもあり、日本でも馴染みのあるファンは多いかもしれない。

 そのポーリーノは、6月6日にイースタン・リーグの楽天戦で初登板。投球後にマウンドでコケながら、152キロをマーク。結果は2回2安打3四死球2失点と及第点で、もう少し調整登板を経てからの1軍昇格となるだろう。

 名前からして不思議な、謎多き助っ人外国人投手のポーリーノとは、いったいどんな投手なのか調べてみた。

フィリペ・ポーリーノのアメリカでの経歴


 ポーリーノはベネズエラ出身の右腕で2014年は最速95マイル(152キロ)のストレートにスライダー、チェンジアップ、ツーシームなどを投げる。

 2007年のデビュー当時は、最速98マイル(157キロ)を投げていたポーリーノ。その後はトミージョン手術も経験し、さらには肩にもメスを入れている。

 その影響で球速が落ちてしまったポーリーノ。さらに122キロの体重は、投手としては日本プロ野球史上最重量でもある。

 MLBでの経歴を紹介すると、2007年にヒューストン・アストロズでデビュー後、コロラド・ロッキーズ、カンザスシティ・ロイヤルズ、シカゴホワイトソックスに計6シーズン在籍。アストロズ時代には松井稼頭央(楽天)とチームメートだった。 MLBでの成績は以下の通り。

97試合/13勝34敗/403.2回
373奪三振/172四球/防御率5.22

 2016年はクリーブランド・インディアンズ傘下の3Aであるコロンバス・クリッパーズに在籍して、下記の成績を残している。

10試合/1勝1敗/13回
10奪三振/5四球/防御率2.77

 先発登板はなく、全てリリーフでの登板だ。西武は先発として起用するようだが果たしてどうなるか。


主な対日本人選手との対戦成績


 2007年にMLBデビューを果たしたポーリーノ。日本人選手との対決も経験している。MLBでの日本人選手との対戦結果を調べてみた。

福留孝介:13打数3安打1奪三振
イチロー:3打数無安打2奪三振
西岡剛:3打数無安打1奪三振
松井秀喜:2打数無安打1奪三振

青木宣親:対戦なし
岩村明憲:対戦なし
松井稼頭央:対戦なし
田中賢介:対戦なし

 サンプル数は少ないものの、福留以外はノーヒットと、日本人に対する苦手意識はなさそうだ。


日本にいる外国人選手との対戦成績


 現在、日本にいる外国人選手たちとの対戦成績も同様に調べてみた。

ギャレット・ジョーンズ(巨人)
2打数1安打1奪三振

ブレント・モレル(オリックス)
7打数1安打1奪三振

ダヤン・ビシエド(中日)
2打数1安打

 こちらもサンプル数は少ないがギャレット、ビシエドには5割の打率を残されている。パワー系の打者が苦手かもしれない。

ホームランを打たれた打者に日本と馴染みのある選手が?


 ますます謎が深まるポーリーノ。MLBで本塁打を献上した打者を調べてみると、その中にデレク・リー、プリンス・フィルダーの名前があった。

 デレク・リーは父親がロッテで活躍したレオン・リー。幼い頃、父が所属するロッテの球団職員と遊んでいたらしい。プリンス・フィルダーの父は言わずと知れたセシル・フィルダー。バースがいなくなった翌年にやってきた「神外人」の一人である。ポーリーノは、こうした日本に馴染みある選手の二世に、一発を献上しているのだ。

 岸孝之が離脱した西武投手陣。バンヘッケン、郭俊麟、十亀剣と崩れて投壊が進む投手陣の救世主となれるのか。さらにアマダーとの最重量対決は?ポーリーノの1軍昇格を待ちたい。


文=勝田 聡(かつた さとし)
松坂世代のひとつ上にあたりサッカーの黄金世代となる1979年生まれ東京育ち。プロ野球、MLB、女子プロ野球、独立リーグと幅広く野球を観戦。 様々な野球を年間約50試合現地観戦し写真を撮影する。プロ野球12球団のファンクラブ全てに入会してみたり、発売されている選手名鑑を全て購入してみたりと幅広く活動中。

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