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【野球太郎的ベースボールパーク構想!】球場の音を酒の肴にせんべろ! 夏はプールに屋台!?

文=山本貴政

【野球太郎的ベースボールパーク構想!】球場の音を酒の肴にせんべろ! 夏はプールに屋台!?
 現在、野球界では中学、高校の部活動に顕著なように競技人口の減少が危惧されている。また、テレビのコンテンツとしての巨人戦が高い視聴率を稼いだ時代はとうの昔に過ぎ去った。しかし、野球人気が一概に下火なのかというと、そうでもない。野球場に足を運ぶファンの数は増加しているのだ。

 2017年のプロ野球は25,139,463人(一試合平均:29,300人)と過去最多の観客動員数を記録。さまざまなイベントや入場者プレゼントなどのキャンペーンを打つ各球団の営業努力が実り、地域と一体になった応援スタイルも浸透。「野球は球場で観戦してこそ!」という楽しみ方が、すっかり定着したようだ。

 その風潮のなか、楽天は楽天生命パーク宮城に観覧車などがあるスマイルグリコパークを隣接し、レジャーとして楽しむ観戦を提唱。日本ハムはホーム移転に伴い、北広島市に大規模なベースボールパークを建設することも視野に入れて動いている。これからの野球場はベースボールパークとしての価値、在り方がより求められていくのだろう。

 そこで野球太郎は『今すぐいきたい! 野球太郎的ベースボールパーク構想!!』を連載。後編の今回は、「こんなベースボールパークがほしい!」と架空のベースボールパークを妄想してみる!

飲ん兵衛のための「せんべろベースボールパーク」


 仲間とワイワイ飲み、選手の一挙手一投足に沸き、ぼやきながら野球を楽しみたい飲ん兵衛のために「せんべろベースボールパーク」はいかがだろう。

 「せんべろ」とは1000円でべろべろに酔えるような庶民派居酒屋のこと。焼き鳥、やきとん、もつ煮……などに立呑みスタイルで舌鼓を打つ居酒屋が集うエリアを球場側に併設。映像は大きなビジョンではなく、居酒屋内の小さなテレビ見る。球場から届く生の音も酒の肴にしてしまうのがオツというもの。そのブルージー感がせんべろにはよく似合う。「チケットを取るのが面倒」「会社帰りにフラッと立ち寄りたい」という飲ん兵衛の野球ファンが大挙して訪れるはずだ。

 また、物産展よろしく、全国のB級グルメや、名物を提供する「故郷コーナー」を設けよう。県人会的にファンが集い、おらが故郷のチーム、野球選手を応援すれば酒が進み、その声援が選手に届くだろう。

 贔屓のチームが打ち込まれたときは、河岸を変えて気分転換できるもの都合いい。ただ、ライバルファンが集うお店の前を通り過ぎるときにはケンカにご用心を……。

夏はプール&屋台でしょ!?


 夏気分を満喫! というわけでプールを球場に併設してみてはどうだろう。ウォータースライダーに流れるプールと、レジャー感満載のプールがうってつけ。もしくは、昔懐かしい大きな市民プールといった趣きもアリ。

 さらには納涼気分を盛り上げるべく、プールの側には夏祭りの屋台が立ち並ぶエリアもほしい。家族、仲間、恋人を連れ立って昼下がりからプールで遊び、西日を浴びながら屋台で腹ごしらえをしてから、ナイトゲームへ足を運ぶ。こんな夏の1日を過ごしたい。

 あ、屋台には海の家で食べるような、どうでもいい味(失礼)の醤油ラーメンとカレーライスもほしい。海水浴場や夏のプールで食べる、業務用の醤油ダレをお湯で伸ばしただけのラーメン、レトルトのカレーは何であんなに美味しいんだろう(わかりますよね!?)。

 では、夏じゃないシーズンに、このエリアはどう活用する? 冬は赤坂サカスにあるようなスケートリンクに。屋台エリアは野球関連のエンタメブースにすればOK。春と秋は……、水上に屋形船を浮かべて飲みましょうか(笑)。

それを作れば、彼がくる……


 野球ファンタジー映画の名作『フィールド・オブ・ドリームス』。ケビン・コスナー扮する主人公は「それを作れば、彼がくる」という神様(?)の啓示に突き動かされ、とうもろこし畑に野球場を作る。やってきたのはブラックソックス事件で永久追放されたシューレス・ジョーことジョー・ジャクソンとチームメイトたちだった……。

 このフィールド・オブ・ドリームスを作ってしまってはどうだろうか。この小さな球場は『ファミスタ ’91』にも登場する由緒正しき「夢の野球場」だ。農林水産省の「作物統計」を見ると、とうもろこしの産地は北海道が圧倒的にトップ(2位は千葉、3位は茨城)。ここは地平線を臨む北の大地に建設したい。

 プレイボール。とうもろこし畑をかきわけてやってくるのは名球会のレジェンド、だけではない。200勝、2000安打を達成できなかったものの皆の記憶に残る選手たち。名選手のエキシビションマッチが行われた後は、野球教室だ。500人も入れば満員の夢の野球場で父兄、友達が見守るなか、プロ野球OBから、少年球児が手とり足取りプレーを教えてもらう。シーズンオフには現役選手も参加できると尚よし。

 このフィールド・オブ・ドリームスでの野球教室には、旅行パックを組んで全国の野球少年が参加してほしい。終了後はバーベキューでとうもろこしはもちろん、北の大地の恵みを口いっぱいに頬張る。この想い出は一生ものだ。

 全国の多くの野球少年のほとんどは、どんなに苦しい練習を積んでもプロ野球選手になることはない。甲子園に出ることもない。ただ、野球が好きで、野球に打ち込んだ少年として、何か一生ものの想い出になるベースボールパークがあっていいのではないだろうか。

数年後、数十年後の明日のために


 冒頭で競技人口が減る一方で、観客動員数は伸びていると述べた。ならば、少年時代に野球に関わった皆が、野球を好きなまま(嫌いにならずに)野球を終え、ファンとなり野球を支え、楽しさを伝えていく。そんなファンタジーがあってもよいと思う。

 ここで提案したのはあくまで私見だが、「野球周辺の皆」の心にある野球のキラメキをすくい上げるベースボールパークが、規模の大小、趣味趣向の差を超えて日本中に立ち上がればいい。大きな野球場で、小さな空き地で。そんな景色が数年後、数十年後の明日、目の前に、そこら近辺に広がっていることを待ちたい。

文=山本貴政(やまもと・たかまさ)

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