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阪神・鳥谷敬は日曜日に注目! 曜日によって大活躍? プロ野球12球団野手「〇曜日の男」を探せ


 今から31年前。マサカリ投法で有名なロッテ・村田兆治は、当時としては珍しい中6日の登板間隔をキープし続けて、毎週日曜日に先発登板。7連勝を飾ったことで「サンデー兆治」の異名がつけられた。

 現在のプロ野球では、中6日のローテーションが一般的となり、先発投手は同じ曜日に投げることも珍しくなくなっている。

 一方で野手はどうなのか? 疑問に持った筆者は、好投を続けたサンデー兆治よろしく、同じように特定の曜日に成績を残している野手を調べてみた。以下、「〇曜日の男」を紹介しよう(成績は5月15日現在)。

火曜日の男:秋山翔吾(西武)


【通算】
打率.300/3本塁打/19打点/出塁率.415

【火曜日】
打率.440/1本塁打/4打点/出塁率.500

 昨季は216安打を放ち、プロ野球シーズン最多安打記録を樹立した秋山翔吾。今季も好調な打撃を披露しており、なかでも火曜日の成績は群を抜いている。

 ある報道では、坂本勇人(巨人)に自らの打撃論を語り、驚かれたという秋山。火曜日は特に野球の神さまの啓示が降りているのかもしれない。


水曜日の男:柳田悠岐(ソフトバンク)


【通算】
打率.261/4本塁打/16打点/出塁率.421

【水曜日】
打率.444/1本塁打/3打点/出塁率.516

 トリプルスリー男、柳田悠岐が四球攻めに苦しんでいる。山田哲人(ヤクルト)が好調なだけに、焦りがあるのかもしれない。

 しかし、水曜に限っては昨季以上の成績をマーク。出塁率は驚きの5割超。後ろの打者を信頼しているからこそ、歩き続けることができる柳田は、「新四球神」と名づけたい。今後も水曜日の柳田は要注目だ。


木曜日の男:菊池涼介(広島)


【通算】
打率.326/4本塁打/24打点/出塁率.351

【木曜日】
打率.500/1本塁打/9打点/出塁率.500

 今季の菊池涼介は、首位打者争いを演じるなど、打撃面でも絶好調。「エリア33」と称される、革命的な二塁守備に注目が集まりがちだが、気迫のヘッドスライディングで内野安打をもぎ取る根性や、決めるべきところできっちり決める犠牲バントなど、攻撃面でもチームに大きく貢献している。

 しかし木曜日に限っては、バントは必要ないと思える好成績を残している。緒方孝市監督も「出塁率が5割もある木曜日の菊池は、思い切って打たせよう」と考えるだろうか。木曜日の緒方采配に注目だ。

金曜日の男:ダヤン・ビシエド(中日)


【通算】
打率.314/13本塁打/33打点/出塁率.403

【金曜日】
打率.429/4本塁打/10打点/出塁率.543

 開幕3戦連続本塁打という、ド派手なデビューを飾ったビシエド。特に金曜日の活躍は、まさに規格外だ。

 1打数あたりの塁打数の期待値を示す長打率は驚きの.929。数字上では、全打数でほぼ一塁にいけるという計算になる。

 ビシエドという怪物が加わった中日は、Bクラスに沈んだ昨季から一転、セ・リーグ首位争いを演じている。中日の歴史上、4年連続Bクラスを記録したことはない。ビシエドの活躍が、チーム浮上のカギを握る。


土曜日の男:ウラディミール・バレンティン(ヤクルト)


【通算】
打率.315/12本塁打/33打点/出塁率.373

【土曜日】
打率.435/5本塁打/11打点/出塁率.481

 ヤクルトではサヨナラ打を放つと、記念Tシャツが販売されることがある。それよりも驚きの、空から降ってきた魚の異臭に驚くTシャツが発売されたバレンティン。開幕こそ出遅れたものの、ここまで順調にホームラン量産体制に入っている。

 そして12本塁打のうち、5本が土曜日に飛び出しているのだ。「バレンティンのホームランを見たければ、土曜日に球場へ行こう」が、合言葉になるかもしれない。


日曜日の男:鳥谷敬(阪神)


【通算】
打率.245/2本塁打/17打点/出塁率.356

【日曜日】
打率.367/1本塁打/4打点/出塁率.457

 打撃面と守備面ともに精彩を欠いている鳥谷敬。阪神ファンからは「コンバートしろ!」や「若手を使え!」などと、球場では厳しいヤジが飛んでいるのを耳にする。

 しかし、今季の鳥谷の日曜日の成績は、素晴らしいものがある。かつて「夜の三冠王」と呼ばれた鳥谷は、日曜の夜に街へ繰り出すのだろうか。“ハナ金”ならぬ“ハナ日”の夜に向けて、鳥谷は頑張っているのか……。


 球場観戦に行く前に、贔屓選手の曜日ごとの成績をチェックしてみてはどうだろう。この楽しみ方が定着すれば「サンデー兆治」ならぬ「サンデー鳥谷」など、野手向けに新しい野球用語が生まれるかもしれない。


文=勝田 聡(かつた さとし)
松坂世代のひとつ上にあたりサッカーの黄金世代となる1979年生まれ東京育ち。プロ野球、MLB、女子プロ野球、独立リーグと幅広く野球を観戦。 様々な野球を年間約50試合現地観戦し写真を撮影する。プロ野球12球団のファンクラブ全てに入会してみたり、発売されている選手名鑑を全て購入してみたりと幅広く活動中。

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