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大谷翔平攻略法はココにアリ! 西武の浮上のカギを握る若獅子センターライントリオ


 5月に入って1勝5敗。一時は最下位に落ちるなど、黄金週間どころか“暗黒週間”をさまよっていた西武。3連敗で迎えた5月8日の日本ハム戦は、相手投手が大谷翔平だったため、西武ファンの筆者は戦前から白旗を挙げかけていた。

 しかし先制されるも、あれよあれよと同点、逆転、そしてKO。今季の大谷は決して調子がよくないとはいえ、西武はそれに勝る不調さだったので、まさに快挙のように思えた。

 そして大谷を打ったことで、再びチームが上昇気流に乗ることを信じている。そこで今回は、大谷退治の立役者である3人の若獅子にクローズアップ。

怪物から受けた屈辱で覚醒か!?


 まず最初に紹介したいのは、同点のベースを踏み、逆転のタイムリースリーベースを放った金子侑司。正遊撃手として期待されながら、レギュラーポジションよりも先に女子アナのハートをつかんだことから、筆者的に野球への熱があまり伝わってこない選手だった。

 しかしこの日の金子侑は、2回裏の1死一、三塁のチャンスをダブルプレーでフイにしたときに、とても悔しそうな表情を浮かべた。「これを機に、変わっていってくれたら」と思ったのもつかの間、いきなりその試合で爆発。

 大谷相手に得点につながる2本のヒットを放ち、盗塁も成功させた。打率自体はまだ2割6分弱だが、過去の年に比べると上昇してきている。大谷から打ったことをぜひ自信にして、今後につなげてほしいと切に願う。


俺も忘れるな! 4人目の大阪桐蔭戦士が決勝点


 中村剛也を長男として、浅村栄斗、森友哉で形成される西武の「大阪桐蔭三兄弟」。しかし、大阪桐蔭戦士はもう1人いる。それが第2捕手の岡田雅利だ。

 正捕手・炭谷銀仁朗がいるため、なかなかスタメンマスクの機会がないが、この日は攻守で存在感をアピール。打撃では大谷から逆転のタイムリーを放ち、守備では3試合で23点取られていた投手陣をしっかりとリードし、2失点に留めた。

 今年の炭谷は例年よりも打撃が好調なので、岡田も攻守両面をアピールしなければ使ってもらえない。そんな中で大谷からタイムリーを放ったことは、これ以上ないアピールとなった。ラッキーボーイの勢いに、ぜひともチームも乗っていってほしいものだ。

大谷討ちでさらに浮上する打のキーマン


 低調なチームとリンクするように、絶不調をこじらせていた浅村栄斗。打率1割台の頃は、ホームランを打っても「大振りになってるだけだから……」とファンから冷ややかに見られていた。

 しかし! マルチヒットも出るようになり、日本ハム戦でも大谷相手に13試合連続となる右方向のヒットに四球を選ぶなど、外堀を埋めるようにKOをアシスト。その結果、打率も.252まで回復。


揺るぎないセンターラインの形成へ


 金子侑、岡田、浅村。よくよく考えると、彼らはセンターラインを守る選手でもある。ショート、キャッチャー、セカンド。野球はセンターラインが重要と言われるが、なるほど、上手いことできていると思わされる。

 メヒアや中村といった大砲がいても、屋台骨となるのはダイヤモンドの中央。難敵・大谷を打ったことで、今回紹介した「三銃士」が自信を持ち、不動のセンター・秋山翔吾を加えた「西武センターライン四天王」になっていくことを期待したい。


文=森田真悟(もりた・しんご)

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