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【2016夏の高校野球】《大阪観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月9日〜30日(舞洲ベースボールスタジアムほか)

投打にドラフト候補を擁する2強が中心
昨夏のように風穴をあける存在はどこ?

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●注目左腕の最後の夏は?


 今秋のドラフト上位候補として注目されるのが履正社の148キロ左腕・寺島成輝。まだ甲子園には出場したことがなく、近畿大会もこの春が初めてだった。春の府大会では阪神・和田豊シニアアドバイザーが視察した準決勝で8回4安打無失点と好投した。スライダーやフォークなど一級品の変化球を持つが、本人はストレートの精度向上を目指し、夏へ向けて練習を積んでいる。8月下旬から行われるU18アジア選手権の日本代表に選ばれても不思議ない逸材で、秋には数球団がドラフト1位候補として名を挙げそうだ。

 同じ履正社からは山口裕次郎もドラフト候補として注目を集める。春の府大会では決勝でライバル大阪桐蔭を1点に抑えて完投した。腰痛の影響で春先は出遅れたが、テークバックを小さくするなど投球フォーム改造がうまくいき、制球力アップに繋がった。

 センバツに出場した高山優希(大阪桐蔭)は腰の状態に不安があり、春の大会ではベンチを外れた。昨秋の明治神宮大会で150キロを計測した左腕にはプロも一目置いており、夏前の練習試合などでどんなピッチングを見せるかが、秋のドラフトでの評価に繋がりそうだ。エースに変わって春の府大会で好投した香川麗爾や、中学時代から話題を集めている1年生・根尾昂など、来年へ向けての逸材にも注目だ。

 西田光汰(大体大浪商)は昨夏準優勝、秋春連続ベスト8と今夏こそ大阪の頂点を狙う。最速は145キロを超え、絶対的エースとして名門の背番号1を背負う。神田大雅(大商大堺)は188センチの大型右腕で、夏へ向けて多くのスカウトが練習視察に訪れている。中田聖太郎(関西創価)はこの春に評価を上げた右腕。体の柔らかさが長所で、140キロ台のストレートには威力がある。

 2年生で春に成長したのが巻大地(上宮)。トルネード気味の左腕は、5回戦で大阪桐蔭を8回まで無失点に抑えた。9回にサヨナラ負けを喫したが、夏以降へ向けて楽しみな投手だ。


▲寺島成輝(履正社)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●経験十分な大阪桐蔭勢


 大阪桐蔭の中山遥斗、永廣知紀、吉澤一翔の3人は、全国でも屈指の1番〜3番だ。センバツには2年連続で出場しており、大舞台での経験は十分。あとは夏の甲子園出場を掴みたい。

 春の大会でブレイクしたのが安田尚憲(履正社)。3月の練習試合解禁から30本近くのアーチを量産しているスラッガー。父は大阪薫英女学院陸上部の監督で、14年の高校駅伝女子で全国制覇。母はやり投げの選手で国体に出場経験があり、兄はPL学園出身で、現在は三菱重工長崎の主将を務めるなどアスリート一家で育った。188センチ92キロの恵まれた体からは、同校の先輩であるオリックス・T−岡田を彷彿とさせる。今後の活躍次第で、来年のドラフト上位候補であるのは間違いない。

 昨夏の府大会を初めて制した大阪偕星学園では岡田響、宇佐美真太、安東希と1年生内野手3人が春の大会でデビュー。主将の的場優斗や岸頼大といった甲子園メンバーと力を合わせ、激戦区・大阪で夏連覇を目指す。


▲永廣知紀(大阪桐蔭)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●猛マークの中、2強が猛進!


 今年も大阪桐蔭と履正社が2強を形成。秋は大阪桐蔭が勝ち、春は履正社がリベンジを果たした。夏も2強がどこで対戦するかで、大会の行方が変わってきそうだ。大商大堺は秋の決勝で大阪桐蔭を延長の末に破った。エース・神田は大阪屈指の右腕だが。対大阪桐蔭への秘策にも注目が集まる。公立では昨夏から3季連続でベスト8以上の汎愛が一歩リード。岸和田、都島工など春は公立の躍進が目立った。昨夏優勝の大阪偕星学園、準優勝の大体大浪商もあなどれない。

地区勢力ピラミッド

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