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プロ・アマチュア関係なく、野球シーズン終盤の熱い熱い戦いが繰り広げられる!……今週の野球みどころランキング[10月8日(火)〜10月14日(月)]

 『今週の野球みどころランキング』は、10月第2週はじめの時点で注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!


東アジア競技大会が開幕
―――社会人

 社会人選手を中心に構成された日本代表が、第6回東アジア競技大会(中国・天津)に参加している。10月6日に開幕し、初戦のモンゴル戦は36-0(5回コールド)のスコアで勝利。7日は、今春のWBC出場メンバーをほぼ揃えて戦った中国を4-0で下し、日本は連勝スタートをきった。

 今後のスケジュールは8日13時から、チャイニーズ・タイペイ戦、9日に香港戦、10日に韓国戦、11日にグアム戦。この予選となるリーグ戦で上位4チームに入ると、13日に行われる準決勝に進むことができる(14日に決勝戦)。

 10月24日に開催されるプロ野球ドラフト会議で1位指名があるだろうといわれている吉田一将(JR東日本)、東明大貴(富士重工業)、石川歩(東京ガス)らの強力投手陣に、田中広輔、石岡諒太(ともにJR東日本)や唯一の大学生ながら4番を務める山川穂高(富士大)とこちらも多くがドラフト指名候補選手で構成されている野手陣。オールアマチュアで優勝を目指して戦っている。

▲山川穂高(富士大)


上原がポストシーズン初セーブ、ダルビッシュは最優秀投手候補に
―――MLB

 上原浩治、田澤純一の所属するレッドソックスはレイズとのプレーオフ・地区シリーズに出場。第1戦を12-2の圧勝でレッドソックスが制すると第2戦も7−4で勝利し、地区シリーズ突破まであと1勝とした。

 第1戦から連投となった田澤は2試合通じて無失点。
 第2戦にストッパーとして登板した上原は、投じた11球がすべてストライクの快投で三者凡退に抑え、自身ポストシーズン初セーブを記録した。

 球団公式の月刊誌『レッドソックス マガジン』で、上原はポストシーズン用に作られた雑誌の表紙を飾るなど、チームはもちろんファンの信頼も厚い上原の戦いはまだまだ続きそうだ。

 1日、MLB選手会は、選手間投票による各賞の最終候補3選手を発表。ア・リーグの最優秀投手部門では、277奪三振でタイトルを獲得したレンジャーズのダルビッシュ有が最終候補に選ばれた。ほかの2投手はともにタイガースで、21勝で最多勝のマックス・シャーザーと、防御率2.57で1位だったアニバル・サンチェス。受賞者は11月4日に発表される。

国体は2校優勝、秋季大会は中盤戦
―――高校野球

 東京国体2013の公開競技として行われていた高校野球(硬式)は雨天順延の影響で3日、準決勝と決勝が行われた。

 準決勝ではまず第1試合で、開催地枠で出場の修徳が、夏の甲子園覇者・前橋育英に5−1で勝利すると、第2試合では昨年の国体覇者・大阪桐蔭が鳴門を破る。

 今季公式戦での初対戦となった両校はダブルヘッダーとなった決勝でともに打ち合い、9回を終わって10-10。規定により引き分けで両校優勝となった。

 ドラフト1位候補捕手の森友哉(大阪桐蔭)は、決勝戦の6回に右中間へ高校通算41本目となる本塁打を放つなど活躍。大阪桐蔭の史上3校目となる国体連覇達成に大きく貢献した(国体の連覇は2000年、2001年の横浜以来)。

 来春のセンバツ高校野球の参考資料となる秋季大会も各都道府県で続々と地区大会進出が決まった。

 関東大会(10月26日〜5日間/開催地:茨城)は参加15校中14校の出場が決まった。茨城県が常総学院と霞ヶ浦、水戸工、栃木が白鴎大足利と佐野日大、群馬が桐生第一と健大高崎、埼玉では花咲徳栄と市川越、千葉では千葉経大付と習志野、神奈川では横浜と日大高、山梨では山梨学院大付と東海大甲府がそれぞれ出場権を獲得した。市川越は実に33年ぶりの関東大会出場となった。

 不祥事の影響で監督と部長が不在のPL学園。6日に行われた大阪府大会・準々決勝で上宮太子を1−0で破り、3年ぶりの準決勝進出。近畿大会出場(10月19日〜/開催地:奈良)まで「あと1勝」とした。

慶大・加嶋がノーヒットノーラン達成、大瀬良はまさかの成績で大学野球生活終える
―――大学野球

 東京六大学リーグで今秋も快挙が達成された。7日に行われた慶應義塾大vs東京大2回戦で慶應義塾大の加嶋宏毅がノーヒットノーラン(許した走者は四球の1人のみ)を達成。慶應志木高校出身の2年生左腕が大学通算2勝目をド派手に挙げた。一方、東京大は春季に早稲田大・高梨雄平から完全試合を喫したことに続き、秋季も屈辱を味わい、これでリーグ戦62連敗となった。なお、ノーヒットノーランは7日の加嶋で東京六大学リーグ通算23人目24度目となった。

 東都大学リーグでは亜細亜大が今季もその強さを存分に発揮。2日から行われた拓殖大とのカードで2試合とも接戦を制し、これで開幕6連勝。15日から行われる予定の2位・國學院大とのカードで連勝すれば、1カードを残し早くも5季連続優勝が決まる。

 神奈川大学リーグでは雨天順延していた関東学院大vs横浜商科大の3回戦が横浜スタジアムで6日に行われ、関東学院大が横浜商科大のドラフト候補左腕・岩貞祐太から奪ったリードを3投手の継投で守り、2−1の勝利。これで単独首位となる4点目の勝ち点を獲得した関東学院大は、最終週の桐蔭横浜大戦で勝ち点を挙げれば3季ぶりの優勝となる。

 九州六大学リーグではドラフト候補捕手の梅野隆太郎が、7日の九州国際大戦で逆転の2点タイムリーツーベースを放つなど活躍し、8−2で勝利。2季連続の優勝を決めた。

 福岡六大学リーグは全国大会常連の九州共立大が、日本経済大戦で連敗し、通算成績は5勝4敗となり、最終週を残しまさかの4位が確定。これで明治神宮大会九州予選(第20回九州大学野球選手権大会)進出の可能性も消滅。ドラフト1位候補右腕でチームの主将を務める大瀬良大地も連日痛いタイムリーを浴びてしまい、無念のラストシーズンとなった。

▲最終学年となった今年は春秋ともに全国舞台を踏むことができなかった大瀬良[撮影:高木遊]

 また、福岡六大学リーグは福岡工業大が春季リーグ戦に続き、2季連続の優勝を果たした。

引退試合が各球団で行われる、いよいよCSへ
―――NPB

 最後までもつれたパ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)進出争いは、5日に終止符がついに打たれた。

 西武がなんと破竹の6連勝で3位以上に滑り込み。楽天、ロッテとともにCS進出を決めた。MLBに新天地を求めた中島裕之、故障で戦列を離れた中村剛也を欠いた状態で迎えた今季。夏場にはなかなか勝ち星が増えず、4位に落ち着きそうだったが、片岡治大や中村らが復帰してくると急浮上。CS出場を決めた5日の楽天戦では中村の勝ち越しホームランで勝利。役者が戻ってきた西武が勢いそのままにCSの戦いに乗り込む。一方、セ・リーグは巨人、阪神に初の進出となる広島が出場する。

 一足先に日本一が争われた「2013年プロ野球ファーム日本選手権」は4-3でソフトバンクがヤクルトを下し、5年ぶり2度目のファーム日本一に輝いた。MVPは8回に決勝点となる勝ち越し2ランを放った田上秀則が獲得した。

 またこの時期は引退試合の季節。各球団の功労者たちがグラウンドに別れを告げた。

 3日にマツダスタジアムで行われた中日vs広島では前田智徳が最後の出場。8回2死から代打で出場し、ピッチャーゴロ。9回には5年ぶり、マツダスタジアムが本拠地になってから初の守備にもつき、ファウルボールを追いかけ、一塁のバックアップにも走り、懸命に守備をこなした。

 引退の挨拶では「故障だらけの人生でしたが、広島で、カープで、いちずに野球できたことを誇りに思う」と話し、稀代の天才打者がバットを置いた。

 4日に神宮球場で行われた阪神vsヤクルトでは宮本慎也が「2番・ショート」でスタメン出場。5打数無安打だったが、延長12回まで行われた試合にフル出場。安定した守備力を見せた。

 引退の挨拶では「(「プロになって野球を楽しんだことはない」と引退会見で話したことを引き合いに出し)最後になって野球の楽しさをファンのみなさまから実感することができました。ファンのみなさま、本当にありがとうございました」と話し、選手会長や国際大会での主将も務めた人格者が現役に別れを告げた。

 5日に甲子園球場で行われた巨人vs阪神では、プロ生活22年のすべてをタイガースで過ごし、近年は主に代打で活躍し「代打の神様」と呼ばれた桧山進次郎が引退試合を行った。1年ぶりのスタメンで安打を放つことはできなかったものの、守備では軽快な動きも披露し、ファンの目にその姿を焼き付けた。

 引退の挨拶では「地響きが起こるような温かい声援をくださった。どれだけ勇気をもらったことか。一生忘れません」とし、「僕は幸せ者でした」と語った。

 同じく5日には、中日・楽天で活躍した山?武司がDeNA vs中日で「4番・ファースト」でフル出場。3回には安打も放ち、仙台と名古屋で愛された男らしく最後までファンを湧かせた。

 引退の挨拶では「第二の人生で恩返しがしたい。時が経てば、ユニホームを着て戻ってきたい」と話した。

 6日にQVCマリンフィールで行われたオリックスvsロッテでは、ロッテの薮田安彦と小野晋吾の引退セレモニーが試合後に行われた。日本一獲得に大きく貢献した2人を称え、マウンド上で「小野vs福浦」、「薮田vsサブロー」の1打席勝負が行われ、両投手ともに空振り三振を奪い、有終の美を飾った。それぞれ薮田が16年、小野が20年間の所属とあって、両者ともにロッテへの愛着と感謝を口にし、涙した。


■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)twitter(@you_the_ballad)


女子プロ野球関連

10月12、13日:「ティアラカップ神奈川相模原大会」@サーティーフォー相模原球場

両日ともに第1試合11時、第2試合13時30分試合開始予定

※詳しくは女子プロ野球公式HPをご覧ください。

アマチュア野球スケジュール

☆高校野球☆
・来春のセンバツに向けた秋季大会!
北海道大会
開催中@札幌市円山球場ほか
東北大会(開催地:岩手)
10月11日から−@岩手県営野球場ほか
関東大会(開催地:茨城)
10月26日から−@水戸市民球場ほか
東京大会
10月12日から−@神宮球場ほか
北信越大会(開催地:福井)
10月12日から−@福井県営球場ほか
東海大会(開催地:愛知)
10月19日から−@岡崎市民球場ほか
近畿大会(開催地:奈良)
10月19日から−@佐藤薬品スタジアム
中国大会(開催地:岡山)
10月25日から−@倉敷マスカットスタジアムほか
四国大会(開催地:愛媛)
10月19日から−@坊っちゃんスタジアム
九州大会(開催地:沖縄)
10月26日から−@沖縄セルラースタジアム那覇ほか

★大学野球★
秋季リーグ戦は熱戦の真っ最中!
★11月16日〜5日間 明治神宮大会

◎社会人野球◎
10月28日〜11日間
第39回 社会人野球日本選手権
@大阪ドーム
最終予選前に出場権を獲得したチーム
・JX-ENEOS   ・Honda
・JR東海    ・JR東日本
・三菱重工神戸 ・日本生命
・新日鐵住金かずさマジック
・Honda熊本   ・NTT西日本

☆日本選手権最終予選結果
北海道代表→室蘭シャークス
東北代表→七十七銀行
関東代表→富士重工業、東京ガス、明治安田生命、JFE東日本、日本通運、セガサミー
北信越代表→バイタルネット
東海代表→トヨタ自動車、西濃運輸、ヤマハ、東邦ガス
近畿代表→パナソニック、日本新薬、新日鐵住金広畑、大阪ガス
中国代表→JFE西日本、三菱重工広島
四国代表→四国銀行
九州代表→JR九州、九州三菱自動車

全日本クラブ野球選手権・優勝:和歌山箕島球友会(日本選手権出場決定)

【プロ野球ポストシーズン情報】
MLBポストシーズンスタート
10月12日〜 CS1stステージ
10月16日〜 CS2ndステージ
10月24日〜 ワールドシリーズ
10月24日  プロ野球ドラフト会議
10月26日〜 日本シリーズ
11月15日〜 アジアシリーズ@台湾

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