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球界の常識「早生まれ、冬の時代」は終わった!? 3月生まれの選手の逆襲がはじまった!



冬の時代の終わり、活躍が目立つ3月生まれの選手


 取材をしていて、「将来、子どもをプロ野球選手にしたい」という野球パパたちと出会うと話が弾む。

 我が子を野球に導くために行ってきた英才教育や現在の取り組み、将来的な展望も面白いが、なかには子作りのタイミングまで狙っていったという強者も!

 とりわけ野球界では常識であるが、プロ野球選手の統計を見ると、4月から6月生まれの選手が多く、早生まれのプロ野球選手の数が相対的に少ないことはよく知られている。

 なかでも3月生まれはグッと記録上の名選手率が落ち込んでくる。過去には桑田真澄(元巨人ほか)のように3月どころか、オーラスの4月1日生まれで、しかも高校1年で全国制覇してしまった「早生まれ界のレジェンド」もいるが、やはり長年「早生まれ、冬の時代」が続いてきた。

 しかし、最近は3月生まれ勢の活躍が顕著になったように感じる。昨季、ブレイクを果たした原口文仁(阪神)、2000本安打間近の阿部慎之助(巨人)、西野勇士(ロッテ)も3月生まれだ。

 さらに侍ジャパンでは菊池涼介(広島)、平田良介(中日)、秋吉亮(ヤクルト)、平野佳寿(オリックス)と4人の3月生まれが名を連ねている。

 平田は「スーパー高校生」だったが、彼らの多くは、高校時代は無名だったり、育成枠から這い上がってきたりと、一般的なプロ野球選手とは異なる晩成型の成長曲線を描いている場合が多い。

 近年はスカウトから「早生まれの高校生、特に投手は下駄を履かせて見る」との声も聞こえてくる。一昨年、小澤怜史(ソフトバンク)、與那原大剛(巨人)が指名された際には「早生まれだから今後が楽しみ」と伸びしろを期待する声がファンや指導者から数多く挙がった。

 特に幼少時代は、同学年内では成長が遅く、困難に直面しがちな3月生まれだが、夜明けは着実に近づいているのではないだろうか。

3月生まれ/4月1日生まれの現役選手


 3月生まれと4月1日生まれの現役選手は以下の通り。

3月1日
石田健大(DeNA・24歳)

3月3日
出口匠(楽天・19歳)/原口文仁(阪神・25歳)

3月4日
公文克彦(日本ハム・25歳)

3月5日
駿太(オリックス・24歳)

3月6日
西野勇士(ロッテ・26歳)

3月8日
★石原彪(楽天・18歳)/◎平野佳寿(オリックス・33歳)

3月9日
小澤怜史(ソフトバンク・19歳)/與那原大剛(巨人・19歳)

3月11日
百瀬大騎(DeNA・20歳)/◎菊池涼介(広島・27歳)

3月12日
江越大賀(阪神・24歳)/坂田将人(ソフトバンク・24歳)/★有吉優樹(ロッテ・26歳)/藤岡好明(DeNA・32歳)

3月13日
星野大地(ソフトバンク・24歳)

3月15日
今村信貴(巨人・23歳)
3月16日
★濱口遥大(DeNA・22歳)

3月17日
笠谷俊介(ソフトバンク・20歳)/笠原祥太郎(中日・22歳)/飛雄馬(DeNA・26歳)/館山昌平(ヤクルト・36歳)

3月19日
★田城飛翔(ソフトバンク・18歳)

3月20日
阿部慎之助(巨人・38歳)

3月21日
★谷岡竜平(巨人・21歳)/◎秋吉亮(ヤクルト・28歳)

3月22日
中村恭平(広島・28歳)

3月23日
遠藤一星(中日・28歳)/◎平田良介(中日・29歳)

3月27日
板山祐太郎(阪神・23歳)/福山博之(楽天・28歳)

3月28日
★加藤脩平(巨人・18歳)/加藤翔平(ロッテ・26歳)/豊田拓矢(西武・30歳)/飯田哲矢(広島・26歳)

3月29日
上原健太(日本ハム・23歳)/屋宜照悟(日本ハム・28歳)

3月30日
工藤隆人(中日・36歳)

4月1日
友永翔太(中日・26歳)

(★=ドラフト新入団、◎=侍ジャパン/2月4日発表。年齢は2017年に迎える歳)

 「早生まれ、冬の時代」という球界の常識を覆そうとする彼らの動向を追いつつ、その活躍を期待したい。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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