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これはきつい…。ケガ人続出。ヤクルトの惨状を3位争いのライバル・DeNAで例えてみた

これはきつい…。ケガ人続出。ヤクルトの惨状を3位争いのライバル・DeNAで例えてみた

 交流戦は1分けを挟み10連敗でスタートしたヤクルト。序盤から苦しい戦いを強いられたが、ホームの神宮球場に戻ってきた最終週は4勝2敗と勝ち越し。いい状態で交流戦を終えることができた。

 しかし、毎年の懸念である故障者が交流戦で増えてしまったのも事実。そこで、現在の苦境を確認するとともに、3位争いのライバル・DeNAでヤクルトの惨状を例えてみるとどうなのか考えてみた。

交流戦で正捕手と二番手捕手が揃って離脱


 DeNAと比べる前に、交流戦で正捕手と二番手捕手が離脱したことに触れておきたい。

 6月13日の楽天戦でファウルチップを受けたヤクルトの正捕手・中村悠平。「右大腿骨の骨挫傷」、「右膝蓋骨骨折」の疑いがあると診断され、戦線離脱。その後は、昨シーズン、ブレイクを果たした西田明央がマスクをかぶった。

 しかし、その西田も16日の日本ハム戦において自打球で負傷。「左脛骨の打撲」と診断された。翌日には星野雄大を1軍に昇格させてバックアップ態勢を作り、井野卓が先発出場。なんとか、交流戦を乗り切った。

 交流戦の最終試合で、星野がプロ入り5年目にして初出場を果たしたのは明るい話題だった。これを機に中村、西田を脅かす存在になってほしい。なお、西田は交流戦終了時点で登録を抹消されていないが、交流戦明けの出場は未定となっている。

離脱者の状況を確認


 ここまでの離脱者の状況もあらためて確認してみよう。

 投手陣を見るとシーズン開幕から好調だった小川泰弘、サブマリン・山中浩史が離脱。昨シーズンの投球回数におけるチーム1位、2位が揃って離脱した格好だ。

 また、打撃陣では川端慎吾が椎間板ヘルニアで開幕から不在。畠山和洋が4月半ばに肉離れで離脱。バレンティンは交流戦中に右太もも肉離れで登録抹消された。

 川端は2015年の首位打者、畠山は2015年の打点王、バレンティンは2013年の本塁打王。強力打線の中核が揃って姿を消した。頼みの綱だった山田哲人も開幕から不振にあえぎ、打率.213。セ・リーグの規定打席到達者のなかでワーストと苦しんでいる。

 日々、神宮球場に通うヤウルトファンの筆者も頭痛がする状況だ。


ヤクルトの離脱者をDeNAで例えると……


 ヤクルトの離脱者を3位争いのライバル・DeNAに例えてみよう。どれほど苦しい状況か、わかってもらえるだろう。

 DeNAの投手陣で小川、山中に相当するのは、昨シーズンの投球回数における上位2名の石田健大と井納翔一だ。

 開幕投手を務めた石田は一時の登録抹消を経て復帰したものの、石田の不在は大きな痛手だった。また、勝ち星に恵まれていないものの、先発ローテーションを守る井納も欠かせないはずだ。

 ヤクルトの状況をDeNAに置き換えると、まずこの先発2投手を失ったことになる。

 捕手では、戸柱恭孝と嶺井博希が不在という状況になる。しかし、DeNAの捕手陣には経験のある高城俊人が控えているので、仮に戸柱と嶺井が離脱しても、ヤクルトより痛手は少ないかもしれない。

 野手陣で言うと、梶谷隆幸、ロペス、宮崎敏郎が不在。さらに、主砲の筒香嘉智が絶不調というイメージが近い。

 DeNAファンがこの惨状を想像するだけで、目の前が真っ暗になるのではないだろうか。

 このような状況でヤクルトは上位を目指しているのである。

 ヤクルトは開幕から満身創痍で戦っている。暗い話題ばかりだが、交流戦の終盤には、由規が7回1失点で2勝目を挙げ、原樹理がプロ入り初完投勝利の好投を見せた。ブキャナンも来日初完封。明るい兆しも見えてきた。

 また、三塁に定着した藤井亮太が9試合連続安打。守備でも好プレーを見せるなど完全にポジションを確保している。

 優勝を目指したいところだが、まずは3位を目標に定め、交流戦明けの再スタート後に立て直しを図りたい。


文=勝田聡(かつたさとし)

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