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【週刊野球太郎的2017年MVP】セ・リーグは完走を仮定して鈴木誠也、パ・リーグは安定の東浜巨

【週刊野球太郎的2017年MVP】セ・リーグは完走を仮定して鈴木誠也、パ・リーグは安定の東浜巨

 今季のMVPはセ・リーグが丸佳浩(広島)、パ・リーグがサファテ(ソフトバンク)。両者とも最優秀選手の称号にふさわしい活躍だったが、この2人以外にもMVP級のパフォーマンスを見せた選手がいたのではないか。そんな「週刊野球太郎的MVP」を独断で選出してみた。まずはセ・リーグから。

優勝したカープの陰のMVPは鈴木誠也


 セ・リーグMVPの丸佳浩(広島)は、タイトルは最多安打のみだが、そのほかの打撃部門でも安定した成績を残した。加えてゴールデン・グラブ賞も受賞したように、守備力の高さも評価されてのMVP選出だったのだろう。

 ただ、途中リタイアしたために積み上げ型の数字は伸ばせなかったが、丸に匹敵する成績を残した選手がいる。同じ広島の鈴木誠也だ。

 ご存知の通り、鈴木は8月23日のDeNA戦で右足首を骨折。以降のシーズンを棒に振ったわけだが、ここで丸と鈴木の数字を比較してみよう。

■丸佳浩の2017年成績
143試合:打率:.308/171安打/23本塁打/92打点/13盗塁

■鈴木誠也の2017年成績
115試合:打率.300/131安打/26本塁打/90打点/16盗塁

 出場試合数が多い丸の成績が鈴木をしのいで当然。ただ、鈴木が故障せずに、それまでのペースで成績を残し続けていたら以下のようになったのでは? と仮定。

■鈴木誠也が全試合出場した場合の仮定成績
143試合:打率.300/163安打/32本塁打/112打点/20盗塁
(※小数点以下は四捨五入。打率は115試合時と同じと仮定)

 この成績で比較すると、安打数と打率は丸、本塁打と打点と盗塁は鈴木となり、打点はロペス(DeNA)の105打点を上回り、打点王を獲得することに。ケガなくフル出場していれば、鈴木がMVPとなっていてもおかしくなかった。もちろん、出られなかった分の数字はあくまでタラレバの領域だが……。

 ただ、ケガをしたことで精神的にも成長できたとメディアに語っており、来季は本当にMVPを獲るかもしれない。

最大の貢献をした先発投手・東浜


 一方、パ・リーグのサファテはシーズン最多記録となる54セーブが評価されてのMVPとなった。それまでの最高記録は藤川球児(2005年)、岩瀬仁紀(2007年)の46セーブ。一気に9セーブも更新するとんでもない記録で、まさに前人未到の境地まで上り詰めた。

 ただ、セーブはチームのお膳立てがあってのこと。先発や中継ぎが試合を作って、打線も相手を上回る得点を入れる。そういう状況で9回を迎えて初めて出番が回ってくる役目だ。歴代5位となる年間94勝を挙げたソフトバンクの充実した戦力が、サファテに記録を後押ししたとも言えるのだ。

 そういう意味では、(同じく打線の援護が不可欠ではあるが)先発投手の勝利数のほうが、より自力での達成感は強いのかもしれない。

 今季のパ・リーグ最多勝は16勝を挙げた東浜巨(ソフトバンク)と菊池雄星(西武)がタイトルを分け合ったが、6敗の菊池に対して、東浜は5敗。貯金がひとつ多く、またチームが優勝したこともあり、パ・リーグの週刊野球太郎的MVPには東浜を選びたい。

 前述したように今季の東浜は16勝5敗で、貯金11はリーグ最多。つまり、パ・リーグのなかで、もっともチームに貢献した先発投手ということになる。

 先発数24はリーグ10位、防御率2.64はリーグ4位、奪三振139は同7位、クオリティスタート16回は同7位と、各部門がすごく秀でていたわけではない。それでも最多勝を獲得できたのは、いかに勝ち運があったかということ。しかも、一度も連敗せず。安定して勝ち続けるチームのなかで、ローテションの核として投手陣を引っ張っていた今季の東浜。MVPの資格は十分だろう。


文=藤山剣(ふじやま・けん)

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