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《“捕手のドラ1”を振り返る》名捕手が多数出現! 歴代“捕手ドラ1”の通算成績は?


 10月20日(木)に迫るプロ野球ドラフト会議。前回は外野手として指名された歴代ドラフト1位選手を振り返った。

 今回は未来の大黒柱として、捕手として指名された歴代ドラ1の通算成績を見てみよう。

(◆=捕手以外での出場多数、★=現役)

歴代“捕手ドラ1”の通算成績


【1965年】
大塚弥寿男(早稲田大→東京オリオンズ)
229試合:打率.178/4本塁打/16打点/0盗塁
1軍実働=7年

【1966年第1次】
◆須山成二(広陵高→広島)
【野手】4試合:打席なし
【投手】2試合:0勝0敗 防御率0.00
1軍実働:2年
(※1970年に投手転向)

【1966年第2次】
◆槌田誠(立教大→巨人)
479試合:打率.215/14本塁打/63打点/11盗塁
1軍実働:11年
(※巨人→ヤクルト/1970年に外野手転向)

加藤俊夫(日本軽金属→サンケイ)
1507試合:打率.247/116本塁打/431打点/73盗塁
1軍実働:18年
(※サンケイ・アトムズ・ヤクルト→東映・日拓・日本ハム→大洋)

荒武康博(報徳学園高→西鉄)
86試合:打率.141/1本塁打/6打点/1盗塁
1軍実働:5年
(※入団後、一塁手に転向)

【1968年】
田淵幸一(法政大→阪神)
1739試合:打率.260/474本/1135打点/18盗塁
1軍実働:16年
(※阪神→西武/キャリア後年は一塁手、DHに転向)

【1969年】
◆八重樫幸雄(仙台商高→ヤクルト)
1348試合:打率.241/103本塁打/401打点/6盗塁
1軍実働:23年
(※入団後すぐに内・外野手に転向)

【1971年】
道原裕幸(芝浦工大→広島)
532試合:打率.210/5本塁打/63打点/1盗塁
1軍実働=13年

【1977年】
中出謙二(新日鐵堺→南海)
95試合:打率.194/1本塁打/9打点/0盗塁
1軍実働:7年
(※南海→阪急)

袴田英利(法政大→ロッテ)
911試合:打率.231/38本塁打/231打点/9盗塁
1軍実働:13年

山倉和博(早稲田大→巨人)
1262試合:打率.231/113本塁打/426打点/27盗塁
1軍実働:13年

【1980年】
中尾孝義(プリンスホテル→中日)
980試合:打率.250/109本塁打/335打点/45盗塁
1軍実働=13年
(※中日→巨人→西武)

【1981年】
伊東勤(所沢高→西武)
2379試合:打率.247/156本塁打/811打点/134盗塁
1軍実働:22年

【1982年】
木戸克彦(法政大→阪神)
965試合:打率.230/51本塁打/226打点/8盗塁
1軍実働:14年

【1984年】
中村武志(花園高→中日)
1955試合:打率.242/137本塁打/604打点/29盗塁
1軍実働:19年
(※中日→横浜→楽天)

大久保博元(水戸商高→西武)
303試合:打率.249/41本塁打/100打点/1盗塁
1軍実働:10年
(※西武→巨人)

【1988年】
谷繁元信(江の川高→大洋)
3021試合:打率.240/229本塁打/1040打点/32盗塁
1軍実働:27年
(※大洋・横浜→中日)

【1990年】
瀬戸輝信(法政大→広島)
537試合:打率.244/10本塁打/91打点/7盗塁
1軍実働:14年

【1994年】
城島健司(別府大付高→ダイエー)
【NPB】1323試合:打率.296/244本塁打/808打点/72盗塁
【MLB】462試合:打率.268/48本塁打/198打点/7盗塁
1軍/MLB実働:18年
(※ダイエー・ソフトバンク→マリナーズ→阪神)

【1995年】
原俊介(東海大相模高→巨人)
68試合:打率.224/3本塁打/10打点/0盗塁
1軍実働:4年
(※一塁手、外野手としての出場も多数)

◆高木大成(慶應義塾大→西武/逆指名)
720試合:打率.263/56本塁打/319打点/67盗塁
1軍実働:9年
(※2年目に内野手転向)

【1996年】
清水将海(青山学院大→ロッテ/逆指名)
683試合:打率.212/9本塁打/119打点/3盗塁
1軍実働:14年
(※ロッテ→中日→ソフトバンク)

【1997年】
中谷仁(智辯和歌山高→阪神)
111試合:打率.162/4本塁打/17打点/1盗塁
1軍実働:7年
(※阪神→楽天→巨人)

【1998年】
★實松一成(佐賀学園高→日本ハム)
496試合:打率.168/20本塁打/58打点/4盗塁
1軍実働:16年
(※日本ハム→巨人)

【2000年】
★◆阿部慎之助(中央大→巨人/逆指名)
1963試合:打率.286/373本塁打/1136打点/13盗塁
1軍実働:16年
(※現在は内野手登録)

【2001年】
前田章宏(中京大中京高→中日)
54試合:打率.070/0本塁打/1打点/0盗塁
1軍実働:10年

◆浅井良(法政大→阪神/自由獲得枠)
486試合:打率.249/12本塁打/66打点/10盗塁
1軍実働:11年
(※2007年に外野手転向)

★細川亨(青森大→西武/自由獲得枠)
1374試合:打率.203/83本塁打/365打点/8盗塁
1軍実働:15年
(※西武→ソフトバンク)

【2003年】
★白濱裕太(広陵高→広島)
81試合:打率.150/1本塁打/7打点/0盗塁
1軍実働:6年

【2004年】
★岡崎太一(松下電器→阪神/自由獲得枠)
79試合:打率.202/0本塁打/6打点/1盗塁
1軍実働:5年
【2005年】
荒川雄太(日大高→ソフトバンク/高校生ドラフト1巡目)
1軍出場なし
★炭谷銀仁朗(平安高→西武/高校生ドラフト1巡目)
1018試合:打率.206/26本塁打/232打点/6盗塁
1軍実働:11年
【2006年】
★田中大輔(東洋大→中日/大学生・社会人ドラフト1巡目)
58試合:打率.177/1本塁打/3打点/0盗塁
1軍実働:8年
(※中日→オリックス)

【2008年】
★大野奨太(東洋大→日本ハム)
711試合:打率.216/26本塁打/142打点/3盗塁
1軍実働:8年

【2010年】
★山下斐紹(習志野高→ソフトバンク)
36試合:打率.239/0本塁打/1打点/0盗塁
1軍実働:4年
(※登録名:斐紹)

【2013年】
★小林誠司(日本生命→巨人)
262試合:打率.218/8本塁打/62打点/4盗塁
1軍実働:3年

★森友哉(大阪桐蔭高→西武)
286試合:打率.288/33本塁打/129打点/1盗塁
1軍実働:3年
(※外野手、DHでの出場多数)

名捕手続々! 特に西武の指名が光る


 東映などでしぶとい活躍を見せた加藤俊夫やスラッガーとしても存在感を示した田淵幸一を皮切りに、「捕手ドラ1勢」からは名捕手が続々と生まれている。

 とくに1970年代後半からの指名は素晴らしく、伊東勤、中村武志、谷繁元信、城島健司など、チームの大黒柱が何人も名を連ねている。

 また、指名順位は2位ではあるが、三輪隆(1993年・オリックス)や北川博敏(1994年・阪神→近鉄→オリックス)も逆指名で入団。2番手捕手やコンバートで成功した選手を含めると、かなりの1軍定着率といえるだろう。

 現役でも阿部慎之助、大野奨太、小林誠司などがドラ1で入団しており、正捕手になる期待度はかなり高い。

 なかでも西武の指名は成功続きだ。伊東勤、細川亨、炭谷銀二朗と次々とチームの柱の育成に成功。大久保博元や高木大成もキャリアを通してみると打撃面で貢献した。捕手として成功するかに注目が集まる森友哉も、現時点では大成功といえる一人だ。

 「西武の捕手ドラ1=成功」の図式は健在。西武が動いたとき、球界待望のスター誕生の匂いが漂ってくる。


今年の1位指名はあるのか!?


 さて、今年の捕手ドラ1候補は……と列挙したいところだが、前回の「外野手編」と同様に、今年は投手が指名上位をガッチリと固めそうな展開が予想されている。

 可能性があるとすれば、九鬼隆平(秀岳館高)が筆頭候補だ。高校日本代表の4番&正捕手を務め、リードやキャプテンシーにも定評がある世代ナンバーワン捕手。純粋な1位はないかも知れないが、外れ1位の可能性は十分にあるだろう。

 次なる世代を担うドラ1捕手の誕生に期待したい。


文=落合初春(おちあい・もとはる)

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