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地方大会選手速報レポート【東北】〜石川直也(山形中央)、万城目晃太(利府)

石川 直也 いしかわ・なおや


山形中央 3年
投手・右投右打・191センチ78キロ

春よりも完成度を増した山形産の長身右腕

 石川の登板がなかった2回戦に続き、3回戦の羽黒戦も先発は2年生左腕・佐藤僚亮だった。5回裏、羽黒の先頭打者に四球を与えたところで、山形中央ベンチを見ると、庄司秀幸監督と石川が話をしている。犠打で1死2塁となり、さらに飛球で2死2塁。と、ここで佐藤僚がマウンドを降り、石川がマウンドへ向かった。

 まだまだ細身だが、春よりも身体が大きくなったように映る。春はワインドアップで投げていたが、この日はセットポジションからの投球。そのため、コントロールのばらつきが減っていた。ストレートの球速は130キロ後半から140キロほど。この日の最速は143キロだった。リリースまで余計な力を入れていないため、腕が振れる。ただ速いだけでなく、手元でよく伸び、カーブを交えてフォークも操るから打者には厄介だ。この夏は145キロが最速。スピードが全てではないが、速い球を投げられたことに越したことはない。甲子園では自己最速の146キロを更新できるか、楽しみにしたい。

万城目 晃太 まんじょうめ・こうた
利府 2年
外野手・左投左打・161センチ62キロ

チームを活気づける利府の小兵・万城目

 万城目を初めて観たのは昨春の県大会。1年生ながら、堂々とグラウンドに立ち、学年なんてお構いなしに先輩たちを鼓舞するタイムリーを放った。「アグレッシブ」という言葉がこれほどピタリとはまる選手は意外に珍しい。ダイヤモンドを駆け回り、チームに勢いを与える姿勢には心が躍った。

 2年生となったこの夏。準々決勝の東北戦は5打数無安打で心配したが、準決勝の気仙沼戦でやっと「らしさ」が出た。1回裏、利府の先頭打者として初球を叩いて一、二塁間を破って出塁すると、犠打で進塁し、二塁けん制が逸れる間に三塁へ。3番打者のスクイズであっという間にホームに還ってきた。3回にもライトにヒットを放つと、遊ゴロ、中飛で三塁まで進み、4番打者のタイムリーでホームイン。万城目を起点に攻撃が回ると利府には勢いが出てくる。

 振り幅の大きなスイングで長打も打てて、力強い走り方は大学・社会人選手のよう。甲子園のダイヤモンドを駆け巡る万城目を想像すると、今からワクワクする。


梅津 晃大 うめつ・こうだい
仙台育英 3年
投手・右投右打・190センチ82キロ
◎無念の4回戦敗退も、大きな可能性を秘めた長身右腕

佐藤 聖也 さとう・せいや
仙台育英 3年
外野手・右投左打・175センチ76キロ
◎本領発揮とはいかなかったが、野球センスが光る

平沢 大河 ひらさわ・たいが
仙台育英 2年
内野手・右投左打・176センチ71キロ
◎攻守に高い能力を見せ、来年への期待をアップさせた

上野 幹太 うえの・かんた
利府 3年
外野手・右投左打・174センチ66キロ

青木 陸 あおき・りく
山形中央 2年
内野手・右投右打・180センチ84キロ
◎スイングスピードと飛距離は群を抜いている

佐藤 僚亮 さとう・りょうすけ
山形中央 2年
投手・左投左打・170センチ70キロ

小林 俊己 こばやし・としき
能代松陽 3年
外野手・左投左打・169センチ67キロ
◎足の速さがピカイチ。打球勘もいい

田代 大智 たしろ・だいち
大曲工 3年
外野手・右投右打・175センチ77キロ
◎動作の1つ1つに身体能力の高さを伺わせる


■ライタープロフィール
高橋昌江(たかはし・まさえ)/1987年生まれ、宮城県出身。東北地方の少年野球からプロ野球に至るまで、幅広く取材活動する女性スポーツライター。近年では当時、東北福祉大軟式野球部に所属していた川島祐輝(BCリーグ群馬)をいち早く発掘するなど「隠し玉」への嗅覚はピカイチだ。

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