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一足先に社会人野球が開幕!プロも開幕に向けて、熾烈な争いに!

『今週の野球みどころランキング』は、3月上旬に注目度の高まっている野球関連の話題について紹介していきます。
 最後には今後の簡単な野球界のスケジュールを添えていますので、重要事項はチェックしておいてください!

ベイスターズカップは中本牧リトルシニアが連覇!
―――中学野球

 3月1日、2日に “神奈川県中学硬式No.1”を懸けた『第2回DeNAベイスターズカップ』が横浜スタジアムで行われた。

 出場は、横浜泉リトルシニア、横浜緑リトルシニア、中本牧リトルシニア、湘南ボーイズ、横浜港ボーイズ、横浜泉中央ボーイズ、旭峰ベースボールクラブ(ポニーリーグ)、厚木ヤングアンビシャスの8チーム。

 決勝戦で14-1(5回降雨コールド)のスコアで大勝するなど、3試合28得点と打線が絶好調だった中本牧リトルシニアが見事に連覇を達成した。

スポニチ大会開幕! センバツ組み合わせ抽選会が今週金曜日!
―――社会人野球、高校野球

 ここでは、まもなく開幕するアマチュア野球の大きな大会2つについて。

 まずは2014年社会人野球の幕開けを告げる『第69回JABA東京スポニチ大会』が10日に開幕した。出場チームは都市対抗野球2連覇中のJX-ENEOSら16チーム。予選リーグは大田スタジアム、横浜スタジアム、さいたま市岩槻川通公園野球場の3球場で行われ、各組1位が13日に行われる予定の準決勝・決勝(大田スタジアム)に進む。優勝チームには今秋に行われる日本選手権への出場権が与えられる。組み合わせは以下の通り。

Aブロック…東京ガス、JFE東日本、Honda鈴鹿、大阪ガス
Bブロック…NTT東日本、日本通運、日立製作所、日本新薬
Cブロック…セガサミー、東芝、新日鐵住金かずさマジック、三菱自動車岡崎
Dブロック…明治安田生命、JX-ENEOS、日本製紙石巻、JR九州

 そして3月21日には、春の風物詩ともいえる“センバツ”、『第86回選抜高等学校野球大会』が甲子園球場で開幕。それに先駆け、3月14日に組み合わせ抽選会が行われる。今年はどんな好カードが組まれるのか注目だ。

白鴎大学に新球場完成、辻俊哉氏が復帰第1号に、早大・有原がアメリカで順調な仕上がり見せる
―――大学野球

 近年、岡島豪郎(楽天)ら多くのプロ野球選手を輩出している「関甲新学生リーグの逸材集団」白鴎大が栃木県小山市に新球場をオープンさせ、2月28日に青山学院大とこけら落としの試合を行なった。両翼98メートル、中堅120メートル、そして人工芝も神宮球場と同様のものを取り入れた、まさに全国大会仕様の新球場。

 これまでは全面土のグラウンドで、照明が少なく夜間は見えづらくなるほどの球場で20年間、腕を磨いてきたが、ランニングコースや駐車場、全天候型のブルペンも揃う、至れり尽くせりの新球場に「嬉しさと同時に責任も感じる」と首脳陣が話すなど、王者奪回へより気を引き締めたようだった。なお、こけら落としの試合は、ドラフト候補捕手・加藤匠馬の2点タイムリーで先制した青山学院大がそのまま2−0で逃げ切った。


白鴎大学の旧球場(上)と新球場(下)。新球場は関甲新学生リーグの公式戦会場としても使用される[写真・高木遊]



 東都大学リーグ2部の国士舘大学は、ロッテやオリックスで捕手として12年間のプロ生活を送り、昨年引退をした辻俊哉氏のコーチ就任を発表した。これまでは原則として、大学を指導するためにはプロ退団後2年間のブランクが必要だったが、昨年から始まった「学生野球資格回復」のための研修で適任と認められ、大学野球で指導をする“復帰第1号”になった。近年は2部に低迷する国士舘大だが、捕手には島袋陽平(4年・糸満高)や林崎龍也(2年・浦和学院高)ら素質高い捕手がおり、その手腕の発揮が試される絶好の場となりそうだ。

 アメリカ・ロサンゼルス遠征を行なった早稲田大はドラフト1位候補右腕の有原航平が順調な仕上がりを見せている。3日には全米優勝12度の南カリフォルニア大戦で最速94マイル(151キロ)をマークして6三振を奪うなど、3回0/3を1安打無失点の好投。また5日の昨年の全米王者・UCLAとの試合では7回から登板し、この時期では異例の96マイル(155キロ)をマークし3回無安打無失点1四球と、ここでも圧巻の投球を見せているようだ。

ヤンキース勢近況、背水の陣・松坂は熾烈な先発争いへ
―――MLB

 楽天からヤンキースへ7年総額約158億円という超大型契約で移籍した田中将大がついにアメリカで実戦デビューした。

 3月1日のオープン戦、フィリーズ戦で、3番手としてのマウンドに上がった田中は、2回を投げ2安打無失点3奪三振。大きな注目を浴びる中での好投、そして「いい緊張感の中で投げることができた」という強気のコメント。日本のマウンドと変わらない威風堂々ぶりで、メジャー1年目のシーズンをスタートさせた。

 6日のフィリーズ戦には初先発。メジャー初被弾を浴びるも、3回2安打1失点そして2試合連続無四球で締めている。

 順調に調整を続ける黒田博樹らとともに、世界一奪還を目指す投手陣を引っ張る存在となっていくことはできるのか? 今から楽しみである。

 同じくヤンキースに所属するイチローは、「トレード候補に!?」という現地報道もあるなど、厳しいレギュラー争いにさらされている。オープン戦での出場機会や起用法は「5番目の外野手」と捉えられるが、イチローもこれまでと変わらずに黙々とバットを振り続け、出場した試合出はしっかりと結果を残している。

 マイナー契約でヤンキースのキャンプに招待参加している渡米4年目の建山義紀も他の日本人選手に負けまいと、首脳陣へ猛アピール中。オープン戦初登板以降、3試合で計4回1/3を投げ、1安打無失点と好投。相手の主力打者が退く試合後半の登板とはいえ、着実に結果を残し、2年ぶりのメジャー昇格を狙っている。

 メッツのキャンプに招待参加している松坂大輔も奮闘を続けている。今年は例年にないほどの順調な調整が続けられているといい、3月2日にはオープン戦(カージナルス戦)初登板。先発で2回を投げ、2安打1失点。昨季のナ・リーグ覇者を相手にまずまずの結果で終えた。

 昨シーズン終盤にメッツに移籍し、最後の3試合で登板し3連勝。そこから続く好調で「先発5番手争い」に割って入っている。

ロッテ新人4人の躍動続く、甲子園では藤浪vs大谷!
―――NPB

 このコーナーでも再三取り上げてきたが、このオープン戦中盤に入ってもロッテの新人選手たちの躍動が続いている。

 まず最も話題をさらっているのが、ドラフト5位入団の井上晴哉。10日時点で打率.478の成績を残し、開幕レギュラーを当確させている。また里崎智也に次ぐ2番手捕手争いで一歩リードし、里崎にも肉薄していると言ってもよいのが、ドラフト2位入団の吉田裕太。大きな声を出し、チームを引っ張る姿勢を見せており、打撃でもチームトップの4打点と勝負強さを見せている。

▲井上晴哉


 またドラフト1位入団の石川歩も9日の西武戦で5回を0封。さらにはドラフト4位入団の吉原正平も7日の阪神戦で2回1安打無失点の好投。右投手でありながら「左打者のアウトコースに投げることが得意。代打で左打者が出てきても嬉しいくらい」と話すなど、中継ぎとしての資質も十分に持ち合わせているようだ。

 新人4人の開幕1軍となれば、球団としては1950年に優勝した前身の毎日オリオンズ以来となり、吉兆の予感が漂っている。

 ルーキーが好調なロッテに対して、エース級が好調なのが巨人。開幕投手争いが激化している。8日のオリックス戦で菅野智之が5回2安打無失点の好投。要所での力勝負などその内容からも翌日のスポーツ紙には「菅野開幕」の文字が躍った。だが、それに負けじと、内海哲也が翌9日の阪神戦で4回1安打1失点(自責点0)の好投を見せ、原辰徳監督に嬉しい悩みを与えている。菅野がその大役を任されたとしたら、球団史上2人目となる入団2年目での開幕投手。それとも内海哲也が過去3度の開幕投手経験を生かし、4度目の舞台にあがるのか。原監督の決断に注目だ。

 まもなくセンバツ高校野球が開幕するが、2年前に大きな話題をさらった対戦が、プロに舞台を移し、8日甲子園球場で行われた。

 主役は先発した阪神・藤浪晋太郎と日本ハム・大谷翔平の2人。2012年のセンバツでは初戦、しかも開幕日に激突した。大谷は藤浪から本塁打を放ったが、試合は藤浪擁する大阪桐蔭が、大谷擁する花巻東を9-2で破っている。

 オープン戦とはいえ、その再戦となった試合に大きな注目が集まった。結果は大谷が5回1失点の内容で、3度目の甲子園登板で初勝利を飾った。一方、藤浪は3盗塁を許すなど精彩を欠き5回5失点。開幕に向け不安を残した。

 球春はもう間近。まだまだ肌寒いですが、選手たちの熱い闘いを観にぜひ球場へ。


■プロフィール
文=高木遊(たかぎ・ゆう)/1988年、東京都出身。幼い頃よりスポーツ観戦に勤しみ、東洋大学社会学部卒業後、スポーツライターとして活動を開始。昨年は東都大学野球春・秋1部全試合を取材。大学野球を中心に、アイスホッケー、ラグビー、ボクシングなども取材領域とする。高木遊の『熱闘通信』随時更新中(http://www.plus-blog.sportsnavi.com/buaka/)twitter(@you_the_ballad)

センバツ高校野球情報


北海道(1)…駒大苫小牧
東北(2)…八戸学院光星、東陵

関東(5)…白鴎大足利、桐生第一、山梨学院大付、佐野日大、横浜
東京(1)…関東一

北信越(2)…日本文理、東海大三
東海(2)…三重、豊川
近畿(6)…龍谷大平安、智辯和歌山、履正社、報徳学園、福知山成美、智辯学園

中国(2)…岩国、広島新庄
四国(3)…今治西、池田、明徳義塾

九州(5)…沖縄尚学、美里工、鎮西、神村学園、創成館
21世紀枠(3)…都小山台(東京)、海南(和歌山)、大島(鹿児島)

【春のプロ・アマ野球スケジュール】

〜3月23日 オープン戦
〜3月13日 JABA東京スポニチ大会(大田スタジアム、横浜スタジアム、岩槻川通公園)
※この大会を皮切りに各地方で社会人野球の大会が開催される
※JABA=Japan Amatetur Baseball Association

3月14日 選抜高校野球組み合わせ抽選会
3月15日 イースタン・リーグ開幕

3月21日 センバツ高校野球開幕・ウエスタンリーグ開幕
3月22日 MLB開幕(オーストラリアで開幕、アメリカ本土では3月30日から試合を行う)

3月24日 セリーグ6球団合同「ファンミーティング」@東京ビッグサイト
3月28日 セ・パ両リーグ開幕戦

3月下旬〜 春季高校野球県大会
4月上旬〜 春季大学野球リーグ戦開幕

4月2日〜5日間 JABA静岡大会
4月4日〜5日間 JABA四国大会

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