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【2016夏の高校野球】《愛媛観戦ガイド》有望選手と大会展望&勢力ピラミッド

7月13日〜27日(坊っちゃんスタジアムほか)

海星と長崎日大が豊富な選手層を形成中
春王者の大村工では捕手・白石が覚醒!

☆★☆ 投手編 ☆★☆

●アドゥワに続く「突き抜け」は?


 愛媛の投手で突き抜けた存在は2人。1人目は大型右腕・アドゥワ誠(松山聖陵)。この春はフォーム改造に着手し、悩みながらも最速145キロをマークした。

 2人目は小さなエース・馬越康輔(小松)。165センチの身長ながら、球速は140キロに達し、秋ベスト4進出の屋台骨となった。

 2人に続く「突き抜け」を望みたい投手が県内にはまだまだ存在する。右では昨秋、今治西のエースとして県大会優勝に貢献した2年生・金本遼。昨秋は優勝投手になったがコントロールに気をするあまり、球速も130キロを切り、春の公式戦では背番号「11」。しかし、4月末の練習試合でアドゥワと投げ合った際には最速136キロを記録。腕を振り球威で抑えていく意識が感じられた。

 左では1年時から澤田勝彦監督の高い期待を受けていた渡邉潤(北条)。練習試合では最速139キロまで球速を伸ばすも公式戦では、持ち味の柔らかさが影を潜める。済美の左のエース・菊池怜雄は春の大会では四球から崩れる場面も。右の和合寛征(済美)に加え、西条の二枚看板である石丸慶次郎や森實麟太郎も課題を残す。夏こそはベストピッチを見せたい。

台湾王者を完封した“賢者”

 “賢者”の道を着々と歩むのは川之江の糸川亮太。昨年12月には愛媛県選抜に選ばれ、台湾遠征で台湾王者の高苑高級工商を5安打完封。春の大会では七色の変化球を駆使して抜群の安定感を見せ、川之江5年ぶりの春季県大会優勝の原動力となった。

 田中蓮(新田)や右サイド・上谷和大(今治北)、そして松山商の2年生エース・山本寛大らも糸川と同系の投球を目指すべきところ。新たな賢者の出現はあるか、技巧派たちの夏にも注目したい。


▲糸川亮太(川之江)

☆★☆ 打者編 ☆★☆

●怪物候補生、最後の夏へ


 今年の愛媛県野手陣は例年以上にスケールの大きい選手やスピード感あふれる選手が目立っている。

 すでに公式戦で結果を残しているのは、泉政斗、眞田康弘、2年生の黒川貴章、工藤耀介に守備職人の三上幹太が構成する「新田クインテッド」。強打者では懐の深い長打が持ち味の日野智也(川之江)や大本将吾(帝京五)、高校通算30発に到達しようとしている山岡昂平(伯方)、坊っちゃんスタジアムでの一発を含め高校通算20発を超えている丹翔也(東温)も見逃せない。さらに堀尾晃生(松山商)もツボにはまった時の飛距離は素晴らしい。

 今治西勢も杉野彰彦のスピード、高尾陽輔のパワーに、山内敦也の「読み」は特筆すべきもの。松山工の石崎真継の肩や、アドゥワ誠のリードと同時に向上してきた稲葉智也(松山聖陵)の二塁送球、1番・大村弘稀(松山聖陵)のスプレーヒットと枚挙に暇がない。

 あと半歩でセンバツを逃し、捲土重来を期す済美では、主将の和田蓮次郎やチャンスに強い三浦俊哉に注目。特に怪物捕手・小山一樹はドラフトも目指せるプロスペクト。サイズ感と半年で17発の長打力は文句なし。「夏まではチャレンジさせる」と乗松征記監督。インサイドワーク向上でプロ入りへ勝負をかける。


▲小山一樹(済美)

☆★☆ 大会展望 ☆★☆

●解析不能、超伏兵の出現もありうる!?


 シード4校は川之江・済美・新田・今治西の順。だが、実際は第4グループまで優勝の可能性を秘める大混戦。ドラフト注目右腕・アドゥワ誠はじめ、投打にタレントがいる松山聖陵を筆頭に、一昨年の代表校・小松や実力者ぞろいの西条、チームで戦う意識が高い松山商などのノーシード校も力の差は全くない。さらに6月26日に開催された組み合わせ抽選会の結果次第では、1年生36人で臨む聖カタリナのような「超伏兵」躍進も十二分ありうる。

地区勢力ピラミッド

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