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2015年、背番号が変わった男たち〜兄の思いとともに勝負の年へ

 2000年、巨人の長嶋茂雄監督(当時)が「背番号3」の復活をアピールしたように、春季キャンプは新背番号のお披露目の舞台でもある。新入団選手や移籍組以外で、今季、背番号が変わった男たちがそれぞれ背負うモノを探ってみたい。

背番号が1ケタになった、期待される男たち


 2ケタの番号から1ケタ台の背番号に若くなるのは、球団の期待の現れだ。昨季のパ・リーグ盗塁王の西川遥輝(日本ハム)は「26」から「8」に変更。日本ハムの「背番号8」といえば、昨季引退した金子誠の代名詞。今後は金子同様に、チームリーダーとしての役割も求められる。「背番号は軽くなりましたが、その分だけ責任は重くなった」と西川も自覚している。

 ソフトバンクでは、昨季のリーグ最多安打の中村晃が「60」から「7」に、柳田悠岐が「44」から「9」に変更している。特にソフトバンクにとっての「背番号9」といえば、現・野球日本代表「侍ジャパン」トップチーム監督の小久保裕紀がホークス時代にずっと背負っていた番号だ。柳田をチームの顔にしようという意図がうかがえる。

 セ・リーグでは巨人のセペダが「23」から「5」へ変更。そしてもう1人、異例ともいえる変更となったのが高橋周平(中日)。昨年、「31」から「9」に変わったばかりなのに、今季からは「3」に。1ケタ台から1ケタ台の変更を遂げている。中日の「背番号3」といえば、“ミスタードラゴンズ”立浪和義の代名詞。今季が入団4年目となる高橋周平にとって、新ミスタードラゴンズになれるかどうか、正念場となるシーズンになる。

背番号が重くなった、後がない男たち


 2008年のドラフト1位、DeNAの松本啓二朗は昨季までの「6」から「61」に変更。毎年、レギュラー候補と期待されながらも、なかなか定着できず、最後には便利屋的な起用法で終わるのがパターンとなっている。このオフは背番号だけでなく、結婚もしてまさに心機一転で迎える新シーズン、このまま便利屋で終わるわけにはいかない。

 同様に、昨季まで「背番号1」を背負い、期待されながらも定位置確保に至らないのが中日の堂上直倫。今季からは、昨季までの兄・剛裕(今季から巨人育成選手)が付けていた「63」に変わる。この変更は自分から申し出たといい、兄の魂も受け継いで、勝負の年を戦う。

 昨季途中にソフトバンクから移籍したヤクルトの新垣渚は「45」から「66」に変更。昨季は移籍後3試合で0勝2敗、防御率7.88、特に先発2試合目でセ・リーグタイ記録となる1試合4暴投を記録するなど、いいところがなかっただけに、もう見限られたのか、と見る向きもある。ただ、「背番号66」といえば、ダイエー・ソフトバンク時代に苦楽をともにした斉藤和己の番号だ。最後まで復活を目指した男の気持ちも乗せて、もう一度輝く姿を見せて欲しい。

 この他にも、ケガなどの理由で育成枠に変更になって背番号が変わり、心機一転を期す選手も多い。番号の重さに呑まれることなく、軽やかなプレーを見せてくれることを期待したい。

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