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巨人ドラフトが負の歴史になるか否か、青木宣親2世の重信慎之介に期待!

「非常に現実的な指名」

「ワクワクしない人選」

 巨人の今年のドラフトを振り返って、耳にする言葉がこれだ。

 原辰徳監督の退任会見が行われたのが10月19日。その翌日に監督就任の打診を受けたという高橋由伸は、23日にこれを受諾。ドラフト会議の22日は、来季の巨人にとって最も重要な人事が、目まぐるしく渦巻いていた日でもあった。


地味なドラフトは誰の意向?


 今年の巨人の指名選手たちは、前監督の意向が汲み取られたのか、今では謎のままである。一連の騒動をふまえると、やはり編成部主体で指名選手が決まった可能性は高い。

 結果は冒頭に記したように、現実的な指名がズラリ。オコエ瑠偉(関東一高)や高橋純平(県岐阜商)、甲子園優勝投手の小笠原慎之介(東海大相模高)らには目もくれず、ロマンを求めずに堅実なドラフトになった感は否めない。


青木宣親2世と呼ぶに相応しい重信


 そんなドラフトで、巨人から2位で指名されたのが重信慎之介(しげのぶ・しんのすけ)だ。


 重信は1993年、千葉県生まれの22歳。佐倉シニア時代には、ジャイアンツカップ4強入りに貢献。早実時代は1年秋から三塁の定位置を掴み、2年夏には甲子園にも出場するなど、その野球人生は順風満帆にみえた。

 しかし早稲田大に進学後、重信にとって転機が訪れる。二塁手の控えに甘んじていた1年春は8試合、秋は7試合しか出場できず、打席に立つことすらできなかった。理由はズバリ、1年先輩に中村奨吾(現ロッテ)がいたからだ。

 重信は自らの殻を破るように、2年春に外野手へ転向。すると秋には、規定打席未満ながら打率.345を記録して頭角を現し、3年秋には4割を越える打率でベストナインにも選ばれた。

 俊足巧打の外野手で右投げ左打ち。重信自身も「目標は青木宣親選手」と公言したように、そのプレースタイルは重なる部分が多い。

世界の青木と遜色ない大学時代


 4年秋のリーグ戦では、打率.432で首位打者に輝いた重信。放った16安打のうち、本塁打1本、三塁打、二塁打ともに2本と、パンチ力もあることは実証済みだ。

 俊足巧打で広角に打ち分け、長打もある外野手。同じ早稲田大学出身で、青木が大学4年時に背にした背番号24をつけて活躍した重信を「青木宣親2世」と呼んでも、なんら不思議はないだろう。

 実際、同じ早大時代の成績は、似通っている。

青木宣親
58試合/打率.332/本塁打0/打点25/盗塁31

重信慎之介
83試合/打率.333/本塁打2/打点22/盗塁39

 青木のプロ入り後の活躍はご存じの通り。早大卒業後は、プロ2年目にいきなり首位打者を獲得。翌年には2ケタ本塁打と盗塁王を記録してヤクルトの中心選手に成長。さらに海を渡ってメジャーリーガーとなり、その”凄み”はより一層、磨かれた。


巨人暗黒の歴史を払拭できるか


 奇しくも、東京六大学の首位打者が巨人に入団するのは、高橋由伸新監督以来となる。

 原辰徳前監督は、退任会見で「この3年ほどチーム力が低下している」と語った。その言葉通り、投手陣では内海哲也や杉内俊哉、野手では阿部慎之助や村田修一ら、「ジャイアンツ愛」を演出してきた選手たちの衰えは隠せない。

 今季のヤクルトに代表されるように、若い力がグングンと芽吹いているセ・リーグ。戦力低下が著しい巨人・高橋由伸新監督には、イバラの道が待っているだろう。

 さらに青天の霹靂ともいえる人事が発動。賭博問題もあり、現実的なドラフトになったことは、これから先も「負のドラフト」として語り継がれるかもしれない。

 だからこそ、激動のシーズンとなった巨人のドラフトで指名された選手として、重信には名を馳せて欲しいと思う。5年後、10年後になるか分からないが、「あの年のドラフトには重信がいた」と語り継がれるような、立派な選手になって欲しいのだ。

 急遽、現役引退となった新監督の意志をも継いで、東京ドームの外野で大暴れする重信。ファンの期待を受けて、重信は一日も早い1軍デビューを目指す。


文=野球太郎編集部

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