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《妄想ベストナイン!》ネタスポーツと侮るなかれ! 話題の人気マンガ『灼熱カバディ』で野球をしてみよう!

文=カバディ西山

《妄想ベストナイン!》ネタスポーツと侮るなかれ! 話題の人気マンガ『灼熱カバディ』で野球をしてみよう!
 野球選手以外でベストナイン選んだら、どんなチームができる!?

 男優、女優、食べ物……。人間以外もあり! ということで、週刊野球太郎が「妄想ベストナイン」を選出。オーダーを組んでみた。

 栄えある(?)「妄想ベストナイン」が集うリーグは、名づけて「モ・リーグ」(「モ」は妄想の「モ」です……)!

 第1回目のテーマは『灼熱カバディ』!

 「カバディカバディって試合中にずっと言ってるんでしょ(笑)」。実際は聞こえるか聞こえないかのレベルでしか言っていません。

 「ボールを蹴って、バレーボールみたいに……」。それはセパタクローや!

 世間的には上記のような認識しかないマイナースポーツ界のメジャースポーツ、知っているけど知らない、ネタスポーツと揶揄されることもプレーヤー側は誇らしいと思っているカバディ。そんな超ニッチなスポーツを題材にしながら、現在、『裏サンデー・マンガワン』で配信中の『灼熱カバディ』をご存知ですか? 12月24日現在、裏サンデーのランキングでは1位(ポイントでは2位にダブルスコア!)という大人気作品です。

 なぜかそのカバディに熱中し、いまも大会に出場する『野球太郎』編集部員のカバディ西山が、『灼熱カバディ』の登場人物で野球をやったら、こんなメンバーになるのでは? とオーダーを組みました。12月24日現在、アプリのマンガワンでは143話、裏サンデーでは141話(毎週火曜日更新)、単行本では12巻まで進んでいます。カバディ西山は単行本で読んでいるので、12巻までの情報と勝手な解釈でのメンバー選考であること、ご了解ください。

勝つことしか考えてないバッテリー


 まずはポジションから考えます。このようなベストナインを決める企画の場合、バッテリーは仲がいい、信頼関係がしっかり構築されているコンビを選びがち。『灼熱カバディ』でも先輩・後輩、高めあうライバルなど、高校を飛び越えたいい関係性がたくさん描かれていますが、それはすべて度外視します。

 勝つことを一番に考え、安定感ある選手ということで、作品では最強の高校として描かれている星海高校のエースプレーヤー・不破仁を投手に、大山律心高校のキャプテンで、中学までは野球をしており、ポジションは捕手だった大和鉄雄を扇の要に据えます。

 なお、12巻までで星海高校の練習、試合の描写はほぼなく(4ページくらいの練習風景は不破に怒られるコマが多く、3対3のミニゲームくらい)、不破のプレーが見られるのは1コマほど。それでも、高校カバディの大会発足後、すべて日本一になった星海高のキャプテンで、ほぼすべての登場人物から一目置かれているので、きっとプレーも最強のはず。

 ちなみに、控え投手には、中学では投手をしていた伊達真司(能京高校)や、作中で能京高校を甲子園に導いた野球部のエース・安堂も意味ある登場人物なので、投げてもらいましょう。

 大和は野球経験者だから、というだけでなく、カバディでも攻守に能力が高く、パワーもスピードもあり、視野が広く、常に冷静で、意外に言葉巧みにチームメートを引きつけます。12巻まででガッツリ描かれている選手では一番バランスが取れたマルチプレーヤーです。

 ほかには星海高校の副キャプテン・冴木銀や、能京高校の副キャプテン・井浦慶といい意味で“気持ち悪い”選手をバッテリーに置いたら、おもしろそうです。

まさかの主人公が落選!?


 一塁手には不破に次ぐ2番目に凄い選手のように描かれる神畑樹(英峰高校)。身長が203センチあり、他の内野手は投げやすいことでしょう。ちなみに、カバディは体重制限があり、現実は85キロ以下、作中では80キロ以下に設定されています。神畑の減量の過酷さはマンガでも描かれているのですが、203センチで80キロまで落としてコンタクトスポーツをするとか、過酷どころではないでしょう。それでいて、強豪校の凄い選手なのに、とても人当たりがいい。報われてほしい選手ナンバーワンです。

 スポーツマンガは攻撃の選手(カバディ用語ではレイダーと呼び、守備の選手をアンティと呼びます)が中心に描かれると思いますが、『灼熱カバディ』でも同じです。ただ、そんな中で数少ない“守備に定評のある池上”枠で描かれることが多い2選手を二遊間に配置します。

 “センサー”と作中で表現される、人モノとの距離感がミリ単位で測れ、背中にも目がついているように察知できる空間把握能力を持ち、小柄ながらも筋肉質で、かわいい彼女もいる畦道相馬(能京高校)が二塁手。菊池涼介(広島)のイメージとダブります。遊撃手には、畦道が合同合宿の際に憧れを抱いた英峰高校の副キャプテン・八代一馬。試合、練習の描写で守らせたら一番の選手という雰囲気がもっとも出ています。ちなみに、英峰高校自体も守備型のチームで監督は池上というそうです。狙い通りに違いない(※この池上の話題についていけない場合は『SLAM DUNK』をお読みください)。

 三塁手は外園丈治(伯麗インターナショナルスクール)。日本生まれ日本育ちながらも、欧米人的なノリと明るさを持ち、攻守に鋭さがある「熱男」枠です。

 外野は左から王城正人(能京高校)、若菜剛(英峰高校)、佐倉学(埼玉紅葉高校)のスピードが武器のレイダー(攻撃的選手)を置きます。若菜は、背は小さいですが、作中では10メートルの距離なら誰にも負けないスピードと言われています。塁間の27メートルでも勝負できるでしょう。赤星憲広(元阪神)だと思ってください。王城と佐倉を比較して、より体がしっかりしてパワーもある佐倉のほうが、肩が強そうなのでライトに。

 ちなみに、『灼熱カバディ』の主人公は能京高校の宵越竜哉といいます。メンバー外になってしまって、ごめんなさい。でも、モブキャラ(群衆の一人という意味)や脇役がおらず、一人ひとりに物語があって、主人公を入れずともベストナインが作れてしまうのが『灼熱カバディ』の凄いところなんです!

控えにもいい選手がいるのです


 さて、打順を考えていきます。
 1番は赤星枠の若菜で、2番は王城。王城は、スピード&テクニックに長けた選手ながら、溢れ出る攻めの気持ちを持っているので、つなぐだけでなく、虎視眈々と長打も狙っていそうな雰囲気があります。

 クリーンアップは、神畑、不破、大和です。作中でナンバーワンとナンバーツーの不破、神畑の後ろに大和を置くとは、私の大和の評価が高いのもありますが、凄い選手の後ろを打つのはプレッシャーや変な意識を持ってしまうもの。いい意味で心が動かない大和なら、直前で誰が打とうが、ナンバーワンの不破が打とうが気にしないはず。

 7番に熱男枠の外園を置きたいので、6番には八代。8番と9番は、1番の背が小さい若菜とのつながりを考えて、8番に背の小さい・畦道、9番に宵越とあまり変わらなさそうな背の高さなので180センチくらいあるだろう佐倉にします。身長のジグザグ打線です。また、空間把握能力が高い“センサー”のある畦道は選球眼は間違いなくいい上に、意外に小力もある、8番にしては嫌らしい打者になるはず。集中力を擁する対戦のあとに、パワーのある佐倉が待っているのも嫌な打線の並びとなることでしょう。

 以上の説明をまとめると以下のようなスターティングメンバーになります。

《妄想ベストナイン!》ネタスポーツと侮るなかれ! 話題の人気マンガ『灼熱カバディ』で野球をしてみよう!

 あと、最高の控えメンバーとして推薦するのが右藤大元(埼玉紅葉高校)。プレーでは攻守に引き出しが多いので、どんな役割もできそうなユーティリティー性があるのですが、それ以上に人間性が素晴らしいです。自己主張と我が強い選手が多い中で、数少ない献身的で、いつもニコニコして、コミュニケーション能力も高い。ベンチの士気を高め、チームの潤滑油となる、チームスポーツに一番欠かせない役割をこなせそうです。ちなみに、7巻で描かれる佐倉をカバディに引き戻すエピソードはとてもいいので、ぜひご一読ください。

『灼熱カバディ』の熱量は本当に灼熱だから!


 ほかには奏和高校という学校もあり、六弦歩、片桐浩二、高谷煉など入れたい選手がいるのですが、一人も選ぶことができませんでした。ごめんなさい。もともと水泳をしていた高谷は肩甲骨が柔らかさそうなのでピッチャー、六弦と片桐は体がガッチリしているバランス型の選手なので、気分屋でムラっ気ある三塁の外園や外野陣の調子が悪い時は、彼らをスタメン起用しようとさらに妄想は膨らみます。

 独断と偏見で『灼熱カバディ』の人物を野球に当てはめてみたが、いかがでしたか? なんとなく灼熱カバディが気になった方は、「裏サンデー」やアプリ「マンガワン」でチラッと読んでみてください。「カバディカバディwww」と言われるネタスポーツとは思えない、熱い世界、タイトル通りの灼熱さであるのは、実際に多くの選手も同じ気持ちで読んでいるので、騙されたと思って……。

文=カバディ西山

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