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星野源「恋」が14年ぶり? 意外と少ない男性ソロアーティストのセンバツ入場行進曲


 3月19日からいよいよ「球春到来」を告げるセンバツが開幕する。89回となる今大会は履正社対日大三、早稲田実対明徳義塾と1回戦から強豪同士の対決もあり、熱戦が大いに期待される。

 そのセンバツで毎年話題となるのは開会式の入場行進曲。前年のヒット曲から選出されるのが恒例となっており、今回は星野源の「恋」。自身も出演したTBSドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌で、エンディングに流れる「恋ダンス」は大きな話題を呼びドラマ、主題歌ともにヒットした。

 ここ数年の入場行進曲を見ると、昨年の西野カナのように女性アーティストの曲やAKB48のように女性グループの曲が選ばれており、男性ソロアーティストの曲が入場行進で使われるのは2003年以来14年ぶりとなる。

 ここでは入場行進曲に使われた主な男性ソロアーティストの曲と、その年のセンバツについて振り返ってみたい。

平井堅「大きな古時計」


2003年
優勝校:広陵


 先ほど述べた2003年の入場行進曲は平井堅の「大きな古時計」。童謡として広く親しまれていたこの曲を2002年に平井がカバー。その高い歌唱力もあってヒットし、同年のNHK紅白歌合戦でもこの曲を歌っている。

 この年のセンバツで名試合となったのは花咲徳栄対東洋大姫路の一戦。花咲徳栄の福本真史、東洋大姫路のグエン・トラン・フォク・アンという両先発の白熱した投手戦は9回を終えて0対0と決着がつかず、延長戦に突入。延長10回、15回と互いに1点ずつ挙げたが、そのまま延長15回2対2で試合終了。引き分け再試合となった。

 翌日の再試合も5対5と互いに譲らず、2試合連続の延長戦に。そして延長10回裏、試合途中からマウンドに上がっていた福本が無死満塁からワイルドピッチし、東洋大姫路が6対5でサヨナラ勝ち。2日越しの熱戦は幕を閉じた。

槙原敬之「どんなときも。」


1992年
優勝校:帝京

 SMAPの「世界に一つだけの花」の作詞・作曲でも有名な槙原敬之だが、3枚目のシングルとなった「どんなときも。」で一躍広く知られるようになった。この曲は織田裕二の主演映画『就職戦線異常なし』の主題歌であり、ケンタッキーフライドチキンのCMでも使用された。

 この年は外野のラッキーゾーンが撤去され、外野が広くなったことで本塁打の減少が予想されていた。そんななか、高校生離れした鋭い打球を飛ばしたのが後に巨人、ヤンキースと日米で活躍する松井秀喜(星稜)だった。

 1年夏、2年夏と甲子園の土を踏んだ松井は、この年が初めてのセンバツ。初戦の宮古戦で2打席連続本塁打を放って一躍脚光を浴びた。その風貌と豪打からスポーツ新聞で「ゴジラ松井」と命名され、それが後の愛称になっていく。

 さらに松井は2回戦の堀越戦でも本塁打と2試合連続弾。続く天理戦で星稜は敗れるも、松井の活躍は多くの野球ファンに強く印象づけた。

 星稜はその年の夏の甲子園にも出場。松井は初戦の長岡向陵戦は本塁打こそなかったがフェンス直撃の三塁打を放つ。そして続く明徳義塾戦では5打席連続敬遠……。春、夏ともに大きなインパクトを甲子園に残して去っていった。

 なお現役引退後、テレビのトーク番組に出演した松井は「過去、印象に残っている曲」と質問され、その答えは「どんなときも。」だった。


文=武山智史(たけやま・さとし)

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