球団 総年俸 総得点 1得点の値段
広 25億1615万円 591得点 4,257,445円
デ 21億6100万円 471得点 4,588,110円
中 20億3852万円 436得点 4,675,505円
ロ 24億7510万円 497得点 4,980,080円
日 27億1480万円 511得点 5,312,720円
ヤ 29億3800万円 523得点 5,617,591円
西 28億7820万円 510得点 5,643,529円
楽 25億7100万円 419得点 6,136,038円
神 30億9800万円 443得点 6,993,228円
オ 34億360万円 386得点 8,817,617円
巨 45億8385万円 433得点 10,586,259円
ソ 54億3680万円 508得点 10,702,362円
(成績は8月28日現在、1得点の値段は小数点以下四捨五入、デ=DeNA、広=広島、中=中日、ロ=ロッテ、日=日本ハム、ヤ=ヤクルト、西=西武、楽=楽天、神=阪神、オ=オリックス、巨=巨人、ソ=ソフトバンク)
チームの総年俸を総得点で割って、1点取るのにいくらかかったかを算出したのがこのランキング。攻撃力に関するコスパがひと目でわかる数値だが、1位には25年ぶりのリーグ優勝を決めた広島が輝いた。
12球団一の総得点を記録していることに加えて、主力に若い選手が多く、高給取りが少ないことがコスパのよさにつながった。
野手の最高年俸はエルドレッドの1億500万円で、打線のけん引役である「タナキクマル」の田中広輔は4100万円、菊池涼介と丸佳浩はともに8500万円。働きを考慮すれば決して高くない。そして、各打撃部門のコスパランキングでも上位常連となっている鈴木誠也にいたっては1700万円という破格の安さだ。
なお、チーム総年俸から算出しているので、投手である黒田博樹の6億円も計算に入っているが、これは他球団も同条件。むしろ、黒田の発するオーラが、野手も含めたチーム全体の士気を高めているとすれば、6億円分かはともかく、攻撃面への貢献度も少なからずあると考えられる。
2位のDeNAは、得点コスパが2位、総年俸も2番目の安さながら、球団初となるクライマックスシリーズ進出をほぼ手中に収めた。総得点はセ・リーグで3位だが、総失点はヤクルトに次いで多かった。
それでAクラス入りを実現できたということは、球団経営だけでなく、ラミレス監督ら現場首脳陣の試合運びもやりくり上手だった結果といえるだろう。
下位は、やはりソフトバンクと巨人。総年俸の高さがコスパを悪化させる要因となった。
とくに、巨人は総年俸がセ・リーグで最も高いにもかかわらず、総得点はリーグ最低となっている。2億円以上の高年俸の野手が、阿部慎之助、村田修一、ギャレット、クルーズ、坂本勇人と5人いて、シーズンを通して試合に出られたのは村田と坂本だけ。
これが巨人のやり方といえばそれまでだが、昨季に続いて今季もリーグ優勝を逃しているだけに、ファンはモヤモヤを感じているかもしれない。
文=藤山剣(ふじやま・けん)