ライターチェック
順調に成長を重ねる怪物スラッガー。1年終了時に22本だった高校通算本塁打は、わずか3カ月あまりで47本にまで増えた(6月3日現在)。スウェーして当てにいく悪癖が影を潜め、重厚な下半身で呼び込んで強くとらえられるようになってきた。春は中堅にチャレンジしてソツなくこなしたものの、すぐに右肩痛を発症し、夏は一塁を守る見込み。ケアは入念に。
キビタキビオチェック
もはや、すっかり有名人になったが、少し見ないでいると、別人のように進化していることがあるから油断できない。当初は“1年生としては”超破格のスペックばかりが注目されたが、それも今は昔。効率よく経験を糧にできる「対応力」こそが清宮が持つ最大の売りだろう。問題はその「限界」が高校の時点で見えてしまうかどうか? 見極めが必要だ。
タイツ先生チェック
特殊な前腕の使い方をする。一般の選手は前腕が体から離れるように振るが、清宮選手は前腕が体に引きつけられるようにスイングをする。超高速のヒジの折りたたみはバリー・ボンズ(元ジャイアンツほか)と同じ技術。しかしステップの途中でインパクトを迎えて、体勢が崩される事が多い。後脚をその場に残し、股関節にシワを作るような粘りがほしい。
久保田正一チェック
体重移動、スイングの軌道、ミートポイント、どれも素晴らしい。真ん中、内角はヒジを曲げた状態で、しっかりと手首を使ったヘッドの出し方ができている。悪い点を一つ指摘すると、バットの返しが早い時がある。通常、ミート後に返る前腕・バットが、返ってからボールを打ってしまう。これだとボールの上を叩きやすくなりゴロが増える。これをなくしたい。